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概説カーマスートラ

たぶん1995年頃に、ちょっと書きかけて止めてしまった「概説カーマスートラ」なる文書。 それを、ハードディスクを整理してたら発掘しました。せっかくなので中身にはほとんど手をつけず、 タグなどをちょっと調整した程度で公開してみます。 (なので「準備中」となっていても、今後の作業再開は、たぶん ないです‥)

別途「カーマスートラ」というページもありますので、 もっと詳しく見てみたい‥という方はそちらをどうぞ。


[前] 3-4少女親近篇/媒介者なくして男女が相接近すること等

3-5少女親近篇/結婚の種々

どうしても少女に会えないとき

どうしても少女とふたりきりになる機会が得られないときは、 相手の乳母を味方につけるべきだ。 そうすると、その女は少女にあなたのことを良く、 他の男のことを悪く、語ってくれるはずである。 さらに彼女は(シャクンタラー のように)自分が好きな人と結ばれたために 幸福になった少女の例などを語って聞かせ、少女のあなたへの 気持ちをさらに盛り上げてくれるはずだ。

 さて乳母の策略によって少女があなたに恋心を抱くようになったら、 あなたは少女を連れ出す。 このことを乳母は何も知らなかったかのように装う。

 こうして連れ出した少女にプロポーズするわけだが、 もし少女が同意した場合、さっそくバラモン(司祭)の家から 聖火をもらってきて、その聖火の前で法典に書いてあるとおりに 結婚の儀式をおこなってしまおう。

 で、結婚の儀式が済んでから、少女の両親に報告に行く。 このとき愛情の印として贈答品を携えていく。

 ちなみに、これはガーンダルバ婚にあたる。

[Table of Contents]

どうしても少女が「うん」と言ってくれないとき

少女がなかなか陥落しない場合、以下のように攻めることになる。

 このへんは、いろいろある結婚の種類のひとつ 「ガーンダルバ婚」(略奪婚)に何とかもちこんで結婚しよう、といった あたりが共通点になっている。なんだか現代日本とノリ的には近いかも しれないよねー。「酔わせて相手がヘベレケになった隙をついて いただく」なんて発想がさー (^_^;

  • 少女の家によく出入りしている女を使い、少女を連れてこさせる。 少女がきたら聖火を持ってきて上で書いたようにする。
  • 少女がもうじき結婚するなんて場合は、例によって乳母に その相手の悪口を言ってもらい、さらにその男を一晩だけ 隣家あたりに連れ出してもらう。そして、その間隙をついて 聖火を使ってガーンダルバ婚にもちこむ。
  • 少女に、あなたと同年代の兄がいた場合、彼を味方につける。 一般に若い男は、自分と年代習慣思想が近い友達のためには 生命まで犠牲にできるものなので、それを利用しない手はない、と。
  • 媒介の女を使って、月夜の宴などに少女を連れ出させる。 少女がきたら酒などを飲ませ、相手が酔って意識がなくなった ところで手をつけてしまう。以下同文。
  • 少女が寝ているところに押し入って犯してしまう。 以下同文。
  • それもかなわぬ時は、少女が外出するときを狙って、 少女を奪う。
ここにならべたものは、前のものほど合法的といえる。 なるべく前にあるものを実行するようにしなければならない。

 結婚において最も大事なのは「愛」である。だから、 男女双方の気持ちが通じているのであれば、 成就しやすく、 複雑な手順に煩わされることのないガーンダルバ婚は 望ましいものである。

[次] 5-1他妻親近篇/他妻に対する関係