「たとえばこんなインターネット活用術」(2002/9)

単語集、その後

とりあえず単語を羅列するだけでアクセス数を増やそうとするサイトは、 この世の中にかなりの数存在している。 図 11 のメールにあったとおり、 それらのサイトがサーチエンジンの利便性を落としていることは 間違いなく、 そんなページが大勢の人たちにとっては顰蹙以外の何物でもないことも また事実だろう。 そして、そんなページの中には、 ぼくの「単語集」の内容をほとんどそのままカット&ペーストして 作ったものがいくつか含まれている。 今でも Google (http://www.google.com/) で words.html turupeta なんてキーワードで検索をかけると、 いくつかパクりのページを発見することができる。 そのほとんどがアダルト関係の悪質(?)有料サイトで、 パクる前にぼくにその旨の連絡を入れてきたやつは一人もいない (そりゃそうか。事前に許諾を取ってたら「パクった」って言わないもんな)。 いわゆる「無断コピペ」ってやつだ。

　ぼくは、そういうサイトを見つけるたび、 とても腹が立つ‥‥よりもむしろ逆に、 金銭的な損益に直接結び付きそうなサイトがぼくのページをパクるという 事実は、 ぼくが最初に考えた試み、つまり、「その単語が存在しているだけ でアクセス数が増える、価値の高い単語って何だろう」という 試みの結果に対する社会的な評価が得られたような気がして、 不謹慎なんだけど、ちょっとうれしくなったりする。

　ぼくがした単語に関する試みの話は、これで終わりだ。

　ぼくは、この試みは、大勢の人に対して大っぴらには言えない話に なってしまったけど、なかなか面白い試みだったと勝手に思っている。 世界といろんな形でつながっているインターネットは、 単に「世界へアクセス」するだけではなく、 世界からこちらにアクセスさせることによって、 それまでとは別の楽しみ方もできるんだということを、 拙文を読んでくれた人たちが感じてくれればいいなとぼくは思っている。 また、ぼくが気付きもしないような視点や方法で インターネットを活用してる人がいたら、是非ぼくにもそれを 教えてほしい。インターネットが無限に広がるものならば、 きっと、その使い方も無限にあるにちがいないのだから、 あまりケチケチしてほしくないものだ。皆で一緒に楽しもうぜ!

　もし要望があって、ぼくの気が向けば、もっと具体的に 「単語集」でおこなった作業、について書くことがあるかもしれない。

　今度、これと同じような試みをおこなう機会があるのであれば、 今度はもっとしっかりしたビジョンを立てて、 前回のようなアダルト・ロリータ系サイトと勘違いされるような展開は 避けたいと思っている。また、 とりあえず「価値が高そうな単語」を列挙するだけの ページが増えすぎてしまっている現在において、 今度は、 単語の配置のしかたなどにも注目していければな、とは思っている。 けど、もう「単語集」はやらない気がする。 次に何かやるとしたら、 今回とはまったく別のことを、まったく別のやりかたでやってみたいしね。