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[チラシの裏]

八月の濡れた砂 (1971)

題名 八月の濡れた砂
配給 日活
監督 藤田敏八
脚本 藤田敏八, 峰尾基三, 大和屋竺
出演 村野武範, 広瀬昌助, テレサ・野田, 藤田みどり, 渡辺文雄
封切 1971.8.25



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あらすじ

高校生の清(広瀬)、校長を殴って高校中退の野上(村野)。 この二人が話の中心になるのかな?

 朝、砂浜をバイクで走っていた清は、 ボロボロの服を着たひとりの少女(野田)が オープンカーから捨てられるのを目撃します。 少女を拾った清は、少女の着替えを調達してきますけど。‥あれ? 少女の姿は消えてます。 翌日、少女の姉を名乗る女が現れます。強姦犯を疑われた清でしたが、 何かいろいろあって姉を強姦しようとしますが、これは未遂に終わります。 翌朝少女と再会した清は、少女と仲良くなります。少女の名前は早苗です。

 野上は母親が高級バーのマダムをしていて、どうやら 母親の男関係でヤキモキしてるみたいです。 母親とつきあってる亀井という男が気にくわないみたいです。

 そんな感じで30分経過。ある日、 清は砂浜で早苗を輪姦した学生たちを見つけるのです。 いきなり乱闘、オープンカー奪取、みんなで早苗の家に行ったら そこにいたコソドロを捕まえて いじめて遊び、 オープンカーは海に沈める‥なんか 好き放題やってますね。

 そんな中、街を歩いていた野上が突然、そのスジの人たちに 襲われてフクロにされます。何故? ‥理由はわかりませんが、 どうやら野上の母親の交際相手・亀井が仕掛けたことに 野上は気づいてしまいます。これは何かの火種になりそう? ‥‥と、ここまでで約一時間経過。ここまで話の筋道らしい筋道が 見えてこないんですけど、このままこの流れで行くんでしょうか?


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つぶやき

  •  んー。いまいち筋らしい筋がないんですけど、なんか 最後まで見入ってしまいました。 ギラギラして汗ダラダラ流して飢えてるにもかかわらず、 それをどこに向けて発散してよいかわからない、そんな感じが よく出てたと思います。
  •  当時の世相を見ると、全共闘による東大安田講堂事件(1969.1)から大学紛争が過熱したのち闘争の党派化を経て、 あさま山荘事件(1972.2)などがあって全共闘運動は急速に下火になっていった、と。 その全共闘闘争が急速に盛り下がってる時期に公開されたのが本作と なります。それまで全共闘運動に向かっていた若者たちのエネルギーの 向かう先がわからなくなってきてた時期ですよね。
  • ウィキペディア見ると 「湘南を舞台に学園紛争敗退後の70年代のしらけ世代の気だるく無軌道な若者達の退廃を描く」と 書いてて、まあ、そうなんでしょうけど。でもなんか見てて思ったんですけど、 これって1955(昭和30)年頃の「太陽族」となんか似てますよね。 つまり日活の青春映画は太陽族とヨットで始まって、 太陽族みたいなのとヨットで終わったということか。
  • んでそれってつまり、1955年頃は大金持ちの御曹司たちの特権だった太陽族的境遇が、 15年かけてようやく庶民まで到達したということなんでしょうか。
  • 最後、見てて「え?! そっちなの???」と驚きましたけど。 早苗役のテレサ・野田さん、当時は14歳だったみたいですからね。 「輪姦されてしまった少女」と設定で済ますのがギリギリか‥。
  • それと村野武範さん。不良少年役はかなり良かったです。
  • あと、なかなかスゴい岩の上から海に飛び込んでますけど。 ‥‥怖ッッッ!
  • ロマンポルノ完全移行前の日活の最後の一般作ですよね。 それ考えると、 牧師役の原田芳雄さんとか、教師役の地井武男さんとか、 もっと使ってほしかったなー、と思います。けどなー。やっぱ、 作品世界に合わないからなー。


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