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[チラシの裏]

狂った果実 (1956)

題名 狂った果実
作成 日活
監督 中平康
脚本 石原慎太郎
出演 石原裕次郎, 津川雅彦, 北原三枝, 岡田眞澄
公開 1956.7.12



[Table of Contents]

あらすじ

《■ 『狂った果実』(1981)はこちら》

太陽族。この映画を語る上で、欠かすことのできない単語です。 小説『太陽の季節』で芥川賞を獲得し、また(是も非も含めて)世間の大反響を 巻き起こした石原慎太郎氏が、弟の石原裕次郎の初主役(相当)映画として 用意した「太陽族」の映画、それが本作です。 (ポスターに「太陽の季節姉妹篇」と銘打ってあります [右図])

 太陽族とは何でしょうか。本映画で、彼らはこう言ってます。 (「キャプテンオブインダストリー」のくだり、太陽族にかこつけた、 慎太郎氏自身の意見にしか思えませんし、また 「インテリどもが小うるさく言う思想なんてもの」に対する態度も、 慎太郎氏らしい感じがしますけどね。‥‥でも、慎太郎氏のモノの考え方は、 なんか、この頃からブレてないように思えます。すごいな。)

「要するに、俺たちは退屈なんですよ」 「なら、他にももっとなにかすればいいじゃないか」 「他に、って何を」 「考えてみるとよ、その他に、ってのが ねえんだよ。インテリどもが小うるさく言う 思想なんてものは言葉のカミソリみたいなものでさ、 そんなもん、どんなに飾られて綺麗でも結局、あの熱帯魚みたいに 脆くて頼りないもんだ。‥見ろよ、 こうやって泳いでいてもよ、ちょっと水が濁ったり冷えたりしたら じき死んじまうじゃねえかよ。‥昔と違って今の俺たちはよ、 そんな上品な思想に溺れてられるかってんだよ。 話すにしても考えるにしてもよ、もっと別にピリッとした言葉がほしいじゃねえか」 「学校の教授どもが喋ってること聞いてみろよ。千日一様(?)。 昔はあれで通ったかもしれねえが今じゃ時代錯誤の世迷いごとじゃねえか」 「政策原論の立川な、あいつこの前の時間に 諸君は将来のキャプテンオブインダストリーとか抜かしやがる。 サイレント映画の解説じゃあるめえし、 そんなにソ連と中共のいる今時によ、 よくもまあ見果てぬ夢を追っていられるもんだよなあ」 「ああいうヤツらが日本の代表的な学者や思想家で通ってるんだ」 「そんな俺たちにそっくり受け渡そうとするものの考え方や感じ方を見てみろよ、 俺たちにピンとくるものが一つでもあるかよ」 「お手上げだね、まったく。俺たちは俺たちのやりかたで生きていくよ」 「じゃあ、今のそれがそうだっていうのかい? ただダラダラ生きてるだけじゃないか」 「ダラダラだと? これでも精一杯なんだぞ」 「結局、兄貴たちのやってることはただのデタラメだよ。 自分で自分のやろうとしていることが最初からよくわかってないんじゃないか。 だから退屈だなんて言うんだ。 兄貴たちみたいなのを太陽族っていうんだ。僕はそんなのイヤだ」 「それじゃ他に何をすればいいんだ」 「何って‥」 「俺たちが何かこう、思い切ったことをしたくてもよ、正面切ってぶつかれる 何がどこにあるんだよ。」 「要するに退屈なのよ。現代ってのは」「そうだよ、そうなんだよ。その退屈が 俺たちの思想ってもんさ。今にその中から何か生まれてくるだろ」
ええと、1956(昭和31)年、日本が太平洋戦争に負けた、その10年後です。 大ヒット映画「ALWAYS 三丁目の夕日」の舞台は1958(昭和33)年なので、 その数年前。日本の戦後復興の最初となった神武景気の頃、 日本がようやく立ち直りつつあって、日本じゅう前向きになっていた(?)時期に、 すでに こんなことを言っていた学生たちがいたんですね。 ああいうご時世であっても、やっぱ生まれた時からモノに不自由したことのない 人たちもやっぱりいて、やっぱそういう人たちは、 当時であっても今の人たちと似たような感覚を持ってたということ、というか、 モノに不自由しない人は皆そういうことを感じたりするものなのかもしれません。 んで、彼らはそんな退屈な日々をどう過ごすのか。
「どっかでパーティーやって、てんでんに知らない女の娘連れてきてよ、 それで後でその良し悪しを公平に投票して勝負しようじゃねえか。」
夏は海、冬はスキー。そこで女の子をナンパして自由恋愛‥。 やっぱ、現代を先取りしすぎですよね、彼ら。

 そしてそのパーティー。 太陽族な夏久(石原)のマジメな弟・春治(津川)が連れてきたのが大金星。 そして物語は、この大金星な美女・恵梨(北原)と夏久と春治を中心にして進んでいきます。 純情な春治は、恵梨との純情な恋愛を進めていくんですが、そんな中。 夏久は恵梨の重大な秘密に出くわしてしまうのでした。 じつは恵梨はどこかのお嬢様‥かと思いきや。 じつは米軍(進駐軍)将校の現地妻、いわゆる「オンリーさん」だったのです! そして米軍将校と一緒にナイトクラブに来ていたところを 夏久が目撃してしまったのです。この後の会話はこんな感じ:

「誤解しないでちょうだい。春治さんとは、決して浮気なんかじゃないの。」 「そうなのか、じゃあ一体何だよ」 「私はね、いま自分が結婚する前にしなければならなかったことをしてるのよ。 順が逆さだけど。それでなきゃ、あなたがたの中で春治さんに惹かれやしないわ。 ‥‥私はね、真剣なの。そりゃ前に浮気はいくつかあったけど、今度だけは違うのよ。 別に、あなたにわかってもらおうと思わないけど。この前、車で出かけたときでも 私はあの人のするとおりキスだけで帰ってきたのよ。あとで私、自分でそれが 信じられなかったくらいだわ。‥‥(夏久を振り返って)あなた妬いてるの? 弟さんに」 「妬いてる? なるほど、そうかもしれねえな」「どうしろと仰るの? 私に」 「あんたの素性を明かしてごらんよ弟に。いま俺に言ったことと同じことを。 でヤツが黙ってればいいさ。ヤツはきっと怒るか何かする」 「どうしてそれを言うことがあって? 私は少なくとも、 あの人と会ってるときは真剣なのよ。たとえ他に浮気はしても春治さんは違う。 あの人と会ってると、私はずっと以前の自分に戻れるのよ」 「‥‥あんた一体トシはいくつなんだい?」「二十歳よ。どうして?」 「子供の戯言にしちゃずいぶん勝手なお話じゃねえか。さんざ男を知ってる女にしちゃ、 つい余計な文句に聞こえるがね。‥‥だからよ、同じことを俺じゃなくて春治の前で 並べてみなよ。少なくともアイツは葉山にはもう来なくなる。 それは俺の口からでも確かだ。それよりあんた、それだからヤツに惚れたんじゃないのか? ‥‥他の浮気はした、って言ってたよな。どうだい、俺と浮気しようじゃねえか。 付き合うんだな。そしたら黙っていてやるよ。あんたがあいつについて言ったことが 本当なら、それはそれでいいじゃねえか。‥‥どうなんだい。あんた浮気は嫌いじゃないんだろ? 俺はこの間、あんたと踊ったときにそう思ったぜ。(恵梨が夏久にビンタ。しかし夏久が 強引に口付けを。しかし恵梨は夏久の唇を噛む。夏久の唇から血が‥)」
こうして、春治の知らないところで、春治が最も心を寄せているお嬢様(のように見えるが、 じつは単に「青春ごっこ」してる米軍将校の現地妻)と、 春治が最も信頼している兄貴の「浮気」が始まるわけです。けど。 浮気という構図もちょっと違うかもしれません。 なぜなら夏久が恵梨にマジに惚れてしまうからです。 そして夏久は、恵梨の心を独占している春治に猛烈に嫉妬するようになってきます。 それを見てるフランク(岡田)曰「ミイラ取りのミイラって、あんたのことだぜ」

 そしてついに、事件が。春治がついに恵梨とデキてしまったと知った夏久は、 ガマンの限界に達してしまうのです。そして 春治がフランクのヨットを借りて恵梨と出かけると知り、行動に出てしまうのです。 春治が借りるはずだったヨットで、春治が連れて行くはずだった恵梨を連れて出航してしまうのです。 何が何だかわからず混乱する春治に、フランクが語る真実。 信頼する兄の裏切りと、そして 心を寄せていた彼女の裏切りを知ってしまった春治。 春治はモーターボート(SUN-SEASON号)でヨットを追いかけ、そして‥


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つぶやき

  • 「鮮烈」という表現がピッタリくる作品ですね。 終わり方も ええ?! 的な、いかにも「海浜の情熱」的な感じです。
  • 見てて、すごくテンポがいいですね。‥ただ、その「テンポの良さ」ゆえに、でしょうか。 裕次郎や津川らの滑舌の悪さがものすごく気になります。どうやらこれは 「とにかく速く喋れ」という中平監督の指示だったらしく[参考]、 んー。作品のテンポの良さを優先すべきか、役者がしっかりと演技するのを優先するか、 難しいものがありそうです。ただこの作品については、テンポの良さを優先して正解、かな? (裕ちゃんも本作が二作目の出演ですし、 じっくり演技すると逆にシロウトぽさが目立ってしまったかもしれませんし‥)
  • 当然ですけど。石原、岡田、そして津川も若い! そして、いかにも若造的な感じが 不思議というか何というか。
  • この作品の北原さんはイイですね。こりゃ裕ちゃんも惚れるよな、という感じです。
  • チョロッと友情出演してる長門裕之(「T大でレース(レス(リング)?)やってる石原」役) と石原慎太郎(同「長門」役)の姿も見所のひとつ?

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ビデオ/DVD情報

[2013/10 現在]
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  • 楽天レンタルだと50円で宅配レンタルできます。それに、たまに セールがあって10円のときもあります。 (ただしこちらも別途送料300円〜が‥^^;。なので一枚だけ借りるより5枚借り(送料500円)か9枚借り(送料600円)が理想)
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関連(?)情報

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