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摩訶摩耶經

摩訶摩耶經 (大正No.0383,Vol.12 [SAT];曇景譯)の大雑把訳です。

(まだ準備中です)


[前] 仏滅は三月後に

最後の弟子・須跋陀羅

阿難は仏に申し上げます。「如来が般涅槃に入られたのちの 『闍維之法』とはどのようなものでしょうか」と。 仏は阿難に告げられます。 「『闍維之法』とは転輪聖王と同様の方法だ。千切れの清浄な布を 仏身にまとわせ、香油を注いで金棺に、それをさらに銀棺に、 それをさらに銅棺に、それをさらに鉄棺に入れよ。香薪を積み上げ 闍維(荼毘)に用いよ。舎利を収集して塔廟を建立し、幡や蓋などで供養せよ」と[b12]。

さらに世尊は阿難に仰せ。「城に行って、力士の者たちに告げてくれないか。 道中であるが私は今夜涅槃に入る、と。もし来たい者がいたら、宜自知時」と。 阿難は城に入り、街中の路上で大声を出します。 「三界大師如来応供が今この近くの双樹の間におられるが、 今夜のうち涅槃される。 もし礼拝供養もしくは指導を受けたい人がいたら、宜知是時」と[b17]。 この言葉を聞いた力士の者たちは、おおいに懊悩して阿難に言います。 「世尊が滅度されるのが、早すぎないか! 今後、我々は何を頼りにすれば よいのか」と。そして涙をこぼしながら仏のおられる場所に詣ります。 このとき。熈*連河側の娑羅双樹の周囲四百八十里ほどのエリアには 天龍八部がギッシリと詰めかけており、空いた場所がありません[b21]。 そこにいる者は皆、恋慕して悲しみ号泣して苦悩しておりました。 口々に「世間における慈父を失うのか」 「我々はこれから生死に沈むのだぞ。誰が助けてくれるのか」と。

そのとき。城中に須跋陀羅という名の、齢120歳になる梵志がおりました。 仏がすぐそこの双樹の下におられ夜中に涅槃されると聞き、 すぐに仏のもとに駆けつけ、阿難に言います[b25]。 「如来・一切智者が夜中に涅槃されると聞きました。 疑念を晴らすため、仏説を拝聴させていただけませぬか」と。 阿難は「この梵志は、長いこと異見を教わってきている。 きっと仏と議論になるだろう。世尊はいま、お体の苦痛で悩まれている というのに‥」と思い、許可しませんでした。 それが三度繰り返されたとき[1011c01]。 そのとき世尊は天耳でそれを聞き、阿難に仰せです。 「許してあげなさい。この者が私の最後の弟子だ」と。 須跋陀羅は仏を拝み歓喜して礼をしました。世尊が八正道法を 説かれたところ すぐに阿羅漢となり、仏に申し上げます[c05]。 「私は生死の苦しみの海を乗り越えましたが、 大師の涅槃に立ち会うのは我慢できません。お先に失礼します」と。 そして仏前で涅槃してしまいました。

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