[ 外道TOP :: GEDO Now in Japan ]

現代日本における外道ども

現代日本における「外道」の用例で、気付いたものを集めてみました。

[前] Comic::空が灰色だから(2012)

Comic::囚人リク(2012)

瀬口忍「囚人リク」というマンガで「外道」を見つけました。 『週刊少年チャンピオン』2012年26号(6月7日号)です。まずは以下に用例を:

「鬼道院… / 貴様は 市民を守る 警官という 立場に ありながら // スラムの人間を 食いものにし 私腹を肥やす ど外道よ!!」 「証拠でも あるのか?」 (週刊少年チャンピオン2012-26.,p.171)

 この「鬼道院」という男は、本作品における「ラスボス」、つまり最大の悪役です。 鬼道院は、舞台となってる世界での警視総監をしてる設定なんですけど、 この男の野望はもっと大きく

この俺が 本当に 手にしたい のは… // この国の独裁政権!! (pp.162--163)
なんだそうです。そしてそのために、いろいろな計画を企てているらしいのですが。 その計画の根底にあるのは、人を人とも思わぬ態度。
「知恵なき者など 虫ケラ同然 // 生きるに値せぬわ」(p.166)、「革命家など しょせん 理想偏愛 主義者 // 力なき正義を  ふりかざす 阿呆など // 王者を目指す 俺のエサと なればいい」(p.169)
‥などなど、 自らの野望達成のための道具としか他者を見ていない、そんな感じなわけです。 その鬼道院にハメられ、まさに殲滅されんとしている革命家(新東京革命党)の田中が、 鬼道院の本性に気付いて発した言葉がこれです。「貴様は‥(略)‥ど外道よ!!」。

 人を人とも思わない、単なる野望の道具だから、自分の都合のよいように他人を使いまわす者、 それが「ど外道」。 [ Comic::フルアヘッド! ココ(1998)] の 「クサレ外道」と、いちばん近い感じですかね。 [ Comic::野望の王国(1980頃) ] とは、 ちょっと違う気がしています。 「野望の王国」の柿崎の場合は、自分の都合を度外視してますから‥。

[次] Comic::いきいきごんぼ(2012)