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Pilgrims make two-day's pilgrimages twice a year: 1-2 May and 1-2 September.
実は、いちばんわからないのがコレです。盆行事とか小正月行事とかであれば 先祖祭絡みの行事だということがわかっていいんですけどね。そうじゃなくて 二日がかりの巡礼を年二回、5/1-2と9/1-2に行うという日取りは何なんだろうと 考えてみてもよくわかりません[*1]。
‥と思っていましたが、これはアレですかね 「三長斎月」「善月」というやつですかね。 正月・五月・九月は おとなしくして善行を行え、というやつなんですけど。 『四分律行事鈔資持記』(大正No.1805 元照撰) という書物に、こんな記述: 「年三者正五九月。冥界業鏡輪照南洲。若有善惡鏡中 悉現 或云天王巡狩四天下此三月對南洲又云此三月惡鬼得勢之時故令修善」 (T1805_.40.0406c21;[SAT][*2]) があるのを見つけました。大雑把に訳すと 「年に三回、正月・五月・九月。冥界の『業鏡』が世界を照らす。善惡あれば この鏡に皆映る。この三月は天王が巡狩すると言う人もいれば、 悪鬼の勢いが強いから修善すべきと言う人もいる。」‥だから、これらの月に 悪いことをすると後でひどい目に合うよ、だからレッツ善行!‥という感じの ものなんですけど。
この善行の一環で巡礼を始めた、って感じなんでしょうか。 でも供養が目的だしなー。自分の滅罪というならそれでもいいかとも思うんですけど、 供養目的でわざわざ善月を選んで廻る、というのはちょっと腑に落ちないところは ありますよね。でも「善月」を使えれば、 「何故五月と九月なのか」について「昔は正月もやっていたかもしれないが、 正月のだけ自然消滅した」という考え方もできていいなあ、と。思うんですけど。
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