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仏説預修十王生七経

成都府大聖慈寺沙門 蔵川述『仏説閻羅王授記四衆逆修生七往生浄土経』
(十王生七経、預修十王経)の大雑把訳です。 底本は [CBETA] の 電子テキストです。

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生七斎ノススメ

 もしこの経を作り受持し読誦するなら、 その者は命尽きたのち三塗(地獄餓鬼畜生)に生まれないし、 もちろんどの地獄にも入ったりしないのだ。

  もし人が 人智をこえた 法信じ 写経するとか 受持するならば
  死してのち 三悪道に 堕ちはせぬ 阿鼻地獄とも 永くお別れ

 生前、父母を殺害したとか、斎戒を破ったりとか、家畜や毒蛇を殺すなどの重罪を 犯した者はみな地獄に堕ちる。しかし、もしこの経や仏像などを作成すれば、 それは業鏡に記載される。すると閻王は喜んでその者を釈放し、罪過はチャラになって 富貴の家に生まれるなどする。

  斎やぶり 戒律やぶり 殺したら 悪業そのまま 業鏡に映る
  もし人が この経書写し 描くなら 閻王それゆえ 罪を見逃す

 善男子、善女人、比丘比丘尼優婆塞優婆夷など。預修生七斎をおこなうならば。 毎月二回、三宝を供養せよ。十王を祈って、自分の名前を六曹(?)に奏上すべし。 さすれば善業童子が天曹地府官らに奏上してその名を記録させ、その結果、 亡くなった時に快楽な場所に転生することが可能となる。 中陰四十九日を過ごさずとも、子らの追善を待たずとも、十王のもとを巡らずとも、 良いのだ。もし斎を一度欠かせば、一王のもとに滞在して苦を受けることとなり、 転生するのが一年遅くなる。それゆえ汝に勧めるのだ。この法事を欠かさず、 往生の果報を祈れ、と。

  仏弟子は 生七斎を 忘れるな 月に二度ある 供養欠かすな
  欠かすなら それゆえ功徳が 失われ 中陰入って 冥司のお世話に

 そのとき地蔵菩薩、龍樹菩薩、救苦観世音菩薩、常悲菩薩、陀羅尼菩薩、 金剛蔵菩薩(の六光菩薩)がやって来られ、世尊に挨拶・讃歎されました。

  足と膝、 胸、口そろえ そして眉 六光菩薩 ふかき慈悲たれ
  それぞれが 同じ言葉で 讃歎し 万物導き 疲れを知らず

 そのとき二十八重の獄主たち全員、そして閻羅天子、六道冥官らが 仏を礼拝して願をかけます。「比丘比丘尼優婆塞優婆夷らの仏弟子で、 この経を作り、一偈でも読誦するものがあれば。我々はその者の 苦をすべて免除し、地獄から天道へと即座に送り出します。 苦しみとは一切無縁でしょう」

  冥官と 閻羅天子が 申します 仏経ひろめ 礼讃しながら
  仏弟子で 経の一偈を 持つものは 送り出します 天界むけて

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