成都府大聖慈寺沙門 蔵川述『仏説閻羅王授記四衆逆修生七往生浄土経』
(十王生七経、預修十王経)の大雑把訳です。
底本は [CBETA] の
電子テキストです。
本経と関係が深いと思われる [ 仏説地蔵菩薩発心因縁十王経(地蔵十王経)の大雑把訳はこちら ]
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閻羅法王が仏に申し上げます。「世尊。われら王の使者は皆、 黒馬に乗り、黒幡を持ち、黒衣を着ております。そして亡者の家にて チェックを行ないます。なにか功徳があれば、その名のものは許し、 罪人のみ抽出します。この言葉に相違ありません」
王たちは 亡人チェックに 人をやり 各人積んだ 功徳たしかめ
名前みて 三塗・地獄に 送ったり 冥途めぐりの 辛苦を免除す
「第一の七日は秦広王のところです」
亡くなって 一七日の 中陰に 重ねた業数 塵山のよう
取り調べ 初王の前で 行われ ここまで来ても 奈河津はまだ先
「第二の七日は初江王のところです」
二七日 亡者はついに 奈河渡る とにかく大勢 河渡りゆく
先導の 牛頭は鉄棒 肩はさみ 鬼卒は叉 腰打ちたたく
「第三の七日は宋帝王のところです」
亡き人は 三七日に 思いしる 冥途の長さ その険しさを
各人が 地名を聞いて 「まだここか」 五官王へと 駆られ送られ
「第四の七日は五官王のところです」
そびえたつ 五官の秤 業はかる 左右の童子 そを書きしるす
業罪の 軽重決めるは 無情にも 自分の昔の 所業それだけ
「第五の七日は閻羅王のところです」
五七日 閻羅の王の 怒声やむ 恨みのこころ まださめやらぬ
無理矢理と 業写す鏡 見せられて やっと気がつく 生前したこと
「第六の七日は変成王のところです」
亡者たち 冥途に入って 六七日 恐怖がせまり 愚を諭される
日々願う ほとけの功徳 その力 ゴールは天界 それとも地獄か
「第七の七日は大山王のところです」
中陰や 冥途に入りて 七七日 父母情を 通わすを待つ
善行の 判決まだまだ 未確定 亡者にもたらす 追善あるなら
「第八に百日目は平等王のところです」
亡き人は 百日たっても 苦は止まぬ 手枷足枷 ムチで血だらけ
汝等が 追善作善 なすならば その善行により 生天するかも
「第九の一年目は都市王のところです」
一年が 過ぎるこの日も 辛苦たり 男女もともに 福業積めよ
六道の 輪廻の行き先 まだ未定 造経造仏で 迷津を脱出
「第十に、三年に達したら五道転輪王のところです」
三度目の 関所を越えて ここに来た 悪人どもは 追善たよれ
不善なす 者ども、生まれ 替わっても 千日もたず すぐに落命
「十度の斎を完遂すれば、十悪罪を免じ解放します。その者は生天します」
人の身で 六道行けば 苦あるのみ 十悪・三塗は どうにもならぬ
努力せよ 斎なしとげた 功徳にて 多量の罪業 おのずと消滅
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