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能代三十三 (札打ち) -- 久保田三十三との比較

The 33 Kannons of Noshiro, as a resemblance of the 33 Kannons of Kubota (Akita City).

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Pilgrimage Slips // 札

Currently the formats of the slips of "Kubota-33" and this "Noshiro-33" are different. The most difference between them is whether the sentence "南無大悲観世音菩薩 (Homage to the Great Deity of Mercy, Avalokitesvara Bodhisattva)" is written on slips or not. (it is written in "Noshiro-33".)

 札については、んー。 戒名だけを書く久保田三十三に対し、能代は「南無大悲観世音菩薩」と札の真ん中に 書かれているわけですので、現状では両者の書式は違うことは明白です。 ですけど、昔はどうだったかという点については何も言えないですね。 ひょっとして、昔は久保田と同じ書式だったのが、先導さんがおられる こともあって徐々に「一般的な観音巡りのお札」に近いフォーマットに修正されていった 可能性がありそうですので[*1]

*註1
『能代市史 特別編 民俗』は、札の歴史的変遷について以下のように説明します: 「亡き人の供養のためとして、その戒名を書いた木札をそれぞれの札所に納める のが本来であるが、次第にダミ屋(葬儀社)とか木工所で作ってもらった経木で作った札を供え るものに替わり、今は紙札も多くなった。(p.647)」‥木札もそんなに厚くしないと 思うんですけど、それとわざわざ経木を区別するってことは、この経木ってたぶんほとんど 紙と同じくらい薄く削った木なんでしょうかね。久保田だとほとんど紙札で、それにほんの少し 木札が混じってる感じですね。経木は見た記憶がないなあ‥。それはそうと。書式については 「戒名を書いた木札」としか書いてないですので、昔が 久保田三十三と同じように「戒名だけ書いた木札」なのか、今の能代と同じく「戒名を 『南無‥』の脇に書き加えた木札」なのかは正直よくわからないですね。
あと個人的にわからないのは、この『能代市史』を読むかぎり、札は自分で勝手に用意する もののように読めるのですが、他方 長慶寺さんに事前連絡して札を実費購入しましょう と 書いてる情報源もあり、現在はどっちが主流なのかはよくわかりません。でもやっぱ今は 札を購入するのが一般的なのかもしれませんね。全国的傾向として。
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