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「たとえばこんなインターネット活用術」(2002/9)


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勝手に集まってくる情報たち

すでに書いたことの繰返しになるけど、 ぼくの「単語集」ページは、 「サーチエンジンから人がたくさんやってくるキーワードって、 何だろう??」という疑問から出発したんだった。 この疑問はこんな形で言い換えることができそうだ:

ネットワーク上を流れる単語のうち、 その需要に比べて供給が 十分とは思われない単語 (「価値の高い単語」)は何なんだろうか
たとえば「エヴァンゲリオン」という単語で検索をかける人は 多いかもしれないけど、実際にその単語で 検索をかけると 12 万以上のページがヒットする。 でも、もっとマイナーな「しゅーまっは」という単語でヒットする ページは 3500 くらいしかない(2002/8 に Google にて検索。)。 こんな風に、大勢の人が関心を持ち、検索をかけたくなる単語は、 おそらく、その関心の大きさに比例するほど多くの WWW ページ上にて すでに使用されていると考えるのが普通だろう。 でも、単語の中には、多くの人が関心を持っているにもかかわらず、 WWW 上ではあまり使用されていないものも存在しているはずだ。 これは、たとえば、宇多田ヒカルみたいな有名人が、 ごく一部の人しか知らない本や映画とかが面白いと 発言したときのことを考えてみるとわかりやすいかもしれない。 初めてその単語を耳にした、ものすごく大勢の人たちが 大挙してサーチエンジンに殺到して、「その単語、何?」 といった感じで検索をかけまくることになるだろう。 でも、その単語は、それまで特に広く使われた単語でもなかったわけだから、 その単語を使ったページは WWW 上でもそんなに多くは 存在しないだろう。 そんなときは、検索したがる人の数(検索される回数)に比して、 その単語を実際に使っているWWWページの数がかなり少ないという 状況になるわけだ。すると何が起こるか。 その単語が使われているというだけの理由で、 そのページにアクセスする人の数が増えるんじゃないだろうか。 具体的には、サーチエンジンから、その単語をキーワードにした、 そのページへのアクセス回数が増えるはずだ。 そして、その単語が存在しているというだけの理由で 多量のアクセスを得ることのできる単語とは、 その需要に対して供給が追い付いていないという観点からすれば 「価値の高い単語」と見なし得るはずだ。 そしてそれは、たぶん、 ぼくのサイトへのサーチエンジン経由のアクセスログを解析すれば 見えてくるはずだ。

 毎年、年末になると「流行語大賞」という言葉がテレビとかで 聞かれるようになる。 ぼくのこのちょっとしたいたずらも、 ネットワーク上における流行語、言い換えると、 単語のトレンドらしきものを リアルタイムで計測できるかもしれない、といったあたりが、 ひょっとして面白い展開につながる可能性があるかも、なんて 考えたりもしていた。

 ところで、ぼくがおこなった調査 --- というより、 「いたずら」にすぎない程度の思いつきだったんだけど、 その具体的手順はこんな感じだ。

  • 人知れず「単語集」という名前のページをつくる
  • すでにあるぼくのページから、ひそかにリンクを張る
  • 定期的にサーチエンジン経由のアクセスを調査して、 その内容に従って「単語集」の内容を更新する

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