[Top]

佛説盂蘭盆經 (大雑把訳 v1997)


 

[Table of Contents]
Obsoleted. Go latest version [URL] // 旧版のページです。 最新版はこちらへ! [URL]
[Table of Contents]

はじめに

『佛説盂蘭盆經』(大正No.685; 第16巻(経集部); [SAT])の大雑把訳です。 1997年に大雑把訳したもののようです。 PCの底に沈んでいたファイル群を整理したら出てきましたので、 HTMLの体裁をちょっと手直ししてご紹介させていただきます。

 じつは2009年頃にそのファイルを探していて、どうしても見つからなかったので 新たに大雑把訳し直したことがありました。 それが[これ]です。 なので、本ページの内容は本来はもう用済みなのですが、 せっかく見つけたので‥。

こう聞きました。

あるとき仏がシュラーバスティーのジェータ林のアナータピンダダ園に おられた時のことです。

そのとき大目乾連がはじめて6通を獲得し、 父母を出家させ乳哺の恩返しをしたいと考えました。そこで 道眼によって世間を観視したところ、 自分の亡き母親が餓鬼地獄に生まれ、飲み食いせずにいることを知りました。 悲しくなった目連は鉢に飯を盛って母親に食べさせようとしました。母親は 鉢の飯を受けとり、左手で鉢を支え、右手で飯をつかんで食べようとしたの ですが、飯が口に入る前に火炭となってしまい、食べることができません。 目連は泣き叫び、急いで戻って仏に子細を報告いたしました。

仏は仰せです。

おまえの母親の罪根が深く結んでいるので、おまえ一人の力でどうにか なるものではない。おまえの孝順の噂が天地を揺るがすほどであったとしても、 どうしようもない。 必要とされるのは、十方衆僧威神之力、つまり解脱のパワーだけである。

この私が、おまえのために救済のための法を説いてやろう。 これで一切の難が離れ、皆憂苦罪が消滅するのだ。

仏は目連に仰せです。

十方衆僧は7月15日はサンガの自恣の時であるが、そのとき 7世父母と現在の父母が厄難にあっている者は、 いろいろな食物と香油などを盆の中に盛りあわせて 十方の大徳衆僧を供養しなさい。この日、聖衆たちのうち、 或る者は 山間で禅定をしており、 或る者は 四道果を獲得し、 或る者は 6神通を自在に用いて声聞・縁覚を教化するなどしているが、 清浄な戒律を守っている聖衆の道には徳が溢れている。よって これらの自恣僧に対する供養をおこなえば、現在の父母・7世父母・ 6種親族は三途の苦から逃れ、一瞬で解脱し、衣食は自然と備わるようになる。

現在父母が生存している場合、その福楽は100年モノである。 もし7世の父母が亡くなっていたならば天界に生まれ変わり、 はかりしれない快楽が獲得できるのだ。

そのとき仏は十方衆僧に勅されました。

皆の者。最初に施主の家のため 7世父母が禅定をおこなう旨の呪願を おこない、その後で食物を受けるようにしなさい。また初めて盆を受ける ときは、仏塔の前で衆僧の呪願をおこない、 それが終ってから食物を受けなさい。

そのとき目連と此大会大菩薩衆は皆大歓喜しました。 目連の泣き声も止まりました。そしてそのとき、目連のその母親も、 その日を最後に1カルパの餓鬼の苦しみから逃れることができたのです。

そのとき目連はまた仏に申し上げました。

仏弟子を生んだ父母どもは、3宝の功徳の力の影響を被ることができます。 これは衆僧威神の力ゆえのことですので、もし将来、 仏弟子で孝順を行なおうとする者がおりましたなら、 この盂蘭盆を奉ることにより、 現在の父母から7世父母までを救うことができるはずです。 そうではないのでしょうか。

仏は仰せです。

ナイスな質問じゃ。私が説明したいと思っていたことをお前が 質問してくれた。《善男子》よ。もし出家者あるいは国王/皇太子/ 大臣/官僚などすべての人間が孝慈を行なおうとするなら、 自分を生んでくれた現在父母から過去7世父母までのため、 7月15日の「仏歓喜日。僧自恣日」に、いろいろな食物を盂蘭盆の中に 置いて、十方自恣僧に布施しなさい。さすれば現在父母の寿命が 100年になり、また無病のオマケ付きで一切苦悩の患が消滅するのだ。 また7世父母も同じように餓鬼の苦しみから解放され、 天人の中に生まれることができて果てのない福楽を手に入れるのだ。

さらに仏は仰せです。

諸善男子善女人などの仏弟子で孝順を修せんとする者は、 父母から7世父母までを供養しようとする気持ちを不断に持ちつづけ、 毎年7月15日には盂蘭盆を仏と僧に布施することにより、 父母の長養慈愛の恩に報いるようにしなさい。

一切仏弟子はこの法を奉持すべし。

そのとき、出家者の目連ならびに四輩弟子たちは、仏がお説きに なられた言葉を耳にいたし歓喜いたしました。


[Table of Contents]

Memo

[ここをクリック]