註
[Table of Contents]註
[Table of Contents]南東西中北
ちなみに。ここではなぜ南東西中北の順に列挙されているのかといえば、どうやら餓鬼どもを
救済するプロセス順が関係しているみたいです。
宥範『大日經疏妙印鈔』の引用元である空海『秘蔵記』によると、施餓鬼では
餓鬼の救済のため以下の順:
- 餓鬼どもは飢餓で苦しんでいて救済どころではない
- そこでまず宝勝如来(南)が堅貪を退除し、
- 妙色身如来(東)が与える妙果を受入可能な状態にし、次に妙色身体如来が妙果を与え、
- 甘露王如来(西)が与える妙法を受入可能な状態にし、次に甘露王如来が妙法を与え、
- 広博身如来(中)の教えを受入可能な状態にし、次に広博身如来のように身体を広大(遍満?)にし、
- 広博身をすでに得ているから、離怖畏如来(北)のように心やすらかで恐怖がなくなる
この順番で如来の方がたが活躍されることになっているようです。
んで、この如来に割り当てられている方角を、如来が活躍される順に並べたらたまたま
「南東西中北」になったよ、ということのようです。「東南西北」のような方角の並べ順よりも、
救済される如来の役割に従った並べ方をすべき、という話は「まさにそのとおりだよな」と
いう感じですね。
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