[前] Encrypting BhG |
「インドにおける暗号」については、意外と誰も語っていない ようですし、インド学研究室に暗号の話を聞きにいっても それについて何か知ってるという話をほとんど聞いたことが ありません。輪のかたちで文を書いて、どこから読んだらよいか わからなくしたような事例がある、ということを人づてに 東北大の後藤先生からお伺いいたしましたが、 「それは暗号学の歴史というトピックには入れられない」と 暗号系の人からダメ出しを食らってしまいました。
そんな折、INDOLOGY-ML に出ました。以下のような記事が。
Date: Wed, 20 Dec 2000 13:29:25 -0800 From: leona anderson <leona.anderson@uregina.**> Subject: codes To:INDOLOGY@listserv.liv.ac.** I am doing some research on the use of codes in the Indian subcontinent and would appreciate any information on codes/cryptography/ciphers, etc as found in Sanskrit literature. many thanks, leona anderson インド亜大陸での暗号についての調査をおこなっています。 サンスクリット文献に見られる codes/cryptgraphy/cipher について 教えてください |
このページと同じことを考えていそうな人出現!!
Date: Wed, 20 Dec 2000 13:47:49 -0600 From: Claude Setzer <cssetzer@mum.***> Subject: Re: codes To: INDOLOGY@listserv.liv.ac.** I am not sure if this is what you are asking, but there is one thing used very extensively, that is a small circle superscript that indicates a word (assumed known by the reader) precedes the following text. Monier Williams and Kane's History of Dharma Shastra also use codes/abbreviations extensively, and you can find them listed there. There are also "key" technical words used in virtually every branch of literature that have specific unique meanings for that piece of literature, just as you find in technical literature in English. Perhaps one of the basic misinterpretations of Sanskrit is that it is almost ALL "technical" literature referring to specific things assumed known by the reader. This is quite different than a more "spoken" type of language that has extensive literature like newspapers and novels where there is kind of "general" vocabulary that almost everyone knows. Claude Setzer cssetzer@mum.*** 答えになってるかわかりませんが、よく使われるものとして、 小さなマルを使った上付記号があります。これは後続するテキストに 先行する単語(読者も承知済)の存在を示すために用いられます。 Monier Williams, Kane's History of Dharma Shastra も codes/abbreviations を大量に用いており、 そこに列挙されているのを見ることができます。 ほとんどすべての文学の分派において、 そこでだけ特別な意味を持つ "key" な専門用語が存在しており、 それは英語の technical literature でも見ることができます。 Sanskrit における、ありがちな誤読として、 ほとんど全部の "technical" literature が 読者によって承知された、ある何かを参照している点があげられると思います。 ほとんど誰もが知っている "general" な語彙でできた新聞・小説のような extensive literature をもつ "spoken" type of language とは 全く異なっているのです |
サンスクリット語における abbreviation の記法として、 「小さなマルを使った上付記号」を用いる方法というのは よく目にしますね。文法書などでも
bodhisattvaḥ, bodhisattvam, bodhisattvena, ..このように書くのではなく、単語の前半部分を省略記法で代用して
bodhisattvaḥ, ∘sattvam, ∘sattvena, ..このように表記してありますし。
でも、今回の質問とはちょっと違う内容かなー、とは思います。
Date: Wed, 20 Dec 2000 15:56:08 -0500 From: Allen W Thrasher <athr@LOC.***> Subject: Re: codes To: INDOLOGY@listserv.liv.ac.** I have collected a number of articles on cryptographic phenomena in India, most not specifically on Sanskrit. I will try to put together a bibliography early in the new year. Would anyone be interested in mounting it if I do? Things are too bureaucratic here. There was also a poster put up at the World Sanskrit Conference in Turin that two Italian private scholars (lawyers as I recall) were looking for collaborators in the study of India cryptography. I will try to dig up their addresses at the same time. Ms. Anderson will please remind me if I'm slow about this. Allen Thrasher Allen W. Thrasher, Ph.D. Senior Reference Librarian 101 Independence Ave., SE Southern Asia Section LJ-150 Asian Division Washington, DC 20540-4810 Library of Congress U.S.A. tel. 202-707-**** fax 202-707-**** Email: athr@loc.*** The opinions expressed do not necessarily represent those of the Library of Congress. 私はインドの cryptographic phenomena に関する文書を集めていますが、 ほとんどは Sanskrit に限定されたものではありません。 私はこれらの書誌情報を来年の早い時期に纏めようと思っています。 私がこれをしたら、それを mount してくださる方はおられます? (注: mount とは WWW 上にあげるという意味らしい) 仕事は非常に官僚主義的です。(????) また、Turin で行われた World Sanskrit Conference で ポスター発表をおこなっていた 2人のイタリアの研究者(たしか法律家)が、 インドの暗号を共同研究してくれる人を探していました。 彼らの連絡先も明らかにしたいと思っています。 私の作業が遅くなったら、 Anderson さんが思い起こさせてくれることでしょう。 |
Anderson さんって誰?? と一瞬思ったんですけど、
最初にこの話をした Leona Anderson さんのことですね (^_^;;
いやー、でもスゴいですね。ちゃんと「インドにおける暗号」についての
調査をおこなってる人っているんですね。しかも LC の人ですから、
アメリカの暗号政策絡みかな? と思っちゃいますよね。
いずれにせよ、そのうちその全貌が明らかになるとスゴいですよね。
期待しませう (^_^)
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