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[チラシの裏]

野性の証明 (1978)

題名 野性の証明
配給 日本へラルド映画=東映
監督 佐藤純彌
原作 森村誠一
脚本 高田宏治
製作 角川春樹
出演 高倉健, 中野良子, 薬師丸ひろ子, 夏八木勲, 松方弘樹, 梅宮辰夫, 三國連太郎
公開 1978/10/07



[Table of Contents]

あらすじ

その存在が完全な極秘とされている、陸上自衛隊の特殊工作隊。 その極秘の山岳合同訓練が青森、岩手、宮城三県にまたがる 北上山地のどこかで行われていたんですけど。 その近辺で大事件が起こります。 ハイキング中の一人の山ガールと、とある山中の部落全体を巻き込んだ、大量虐殺事件です。 その部落唯一の生き残りは、頼子という名の一人の少女(薬師丸)だけです。 「青い服着た男のひと」が自分の父親を殺すシーンを目の当たりにしてしまった少女は その時の記憶にフタをしてしまったようで、まったく目撃証言は取れません。 そしてその「青い服来た男のひと」、これ誰がどう見ても、そのとき極秘の山岳訓練中だった 健さん、つまり味沢一等陸曹(高倉)じゃないですか‥。

 話は一年後、東北にある羽代(はじろ)市という町に移ります。 ここは政界にも巨大な影響力を及ぼす大場一族が地盤とする町です。 そこで起こった、不審な自動車事故を調査する一人の新聞記者、越智朋子(中野)。 ‥あれ? これ、一年前の大量虐殺事件の被害者の山ガールの妹じゃん! そしてこの事故にかかった生命保険の担当者が味沢。‥え? 健さん?? そうか、あの事件の関係で自衛隊をやめたのか。 そして味沢には娘が一人いて‥‥え?? これ、頼子じゃね?? 頼子は、なんか予知能力的なものを持ってしまってるみたいです。

 んで、例の大量虐殺事件の捜査員の北野刑事(夏八木)が、この、頼子と越智朋子と 味沢の、偶然にしては出来すぎの一致に不信感を持ち、調査を開始します。 しかし捜査本部は、大量虐殺事件の犯人は頼子の父親と断定します。これは 白菜などにつく軟腐(なんぶ)病のバクテリア、それが頼子の父親に寄生して、それで 頼子の父親の気が違ってしまい、それが大量殺人事件の原因となったというのです。 もちろん北野刑事はそれには納得しません。独自に捜査を進めます。 これに焦ったのは自衛隊です。防衛庁から国防省への昇格がかかっているこの時期に、 極秘である特殊工作隊のメンバーが 極秘訓練中に殺人事件を起こしてしまったなんて、 決して外部に漏れてはいけない話ですからね。 じつは味沢には常時監視をつけているようですけど、 場合によっては味沢を始末すべし、そういう話になってます。

 さて例の自動車事故の件ですけど。この事故で亡くなった男は、じつは 大場一族の不正を暴く調査をしていたのでした。 なので大場一族に消された? と越智朋子は疑っています。 それと、この件が保険金詐欺ではないかと疑う味沢とは 自然と協力関係になります。しかも自動車事故の真相を暴こうとする 越智朋子と味沢は、どうしても大場一族に目をつけられ狙われますから。 さらに味沢はそのタイミングで保険会社をクビに! これはもう完全に 大場一族の圧力ですね。まあ、大場は味沢を取り込んで配下にしたがってる みたいですから、その関係もあるんでしょうけど。

 そんな中、越智朋子が大きな賭けに出ます。 大場一族の不正を暴く、大スクープを出そうというのです。でも勿論、町の すみずみまで大場の支配は行き渡ってますから、そんなスクープは 出す前に止められるに決まっているんですけど。そこで朋子は、 印刷工場の工員の目を盗んで印刷用原盤を印刷直前に差し替え、 大場一族の不正をあばくスクープの印刷に成功します。けどそれが 新聞発行前に発覚。あああ‥‥。朋子、散る‥(85分)。

 自分が羽代に住んでいる理由であった朋子を失った味沢は、頼子をつれて 羽代から逃げ出しますけど、残念。大場に見つかり、連れ戻されてしまいます。 しかも朋子を実際に殺したのは大場の跡取り息子(舘)ということを 頼子に見抜かれた大場一味は、何というか‥。ドンである大場一成(三国)は 味沢を手下にしたがっているけど、 他の者たち、とくに息子は味沢を始末したがっている、そんな感じです。 そしてその夜。頼子が

 なにかくる 
 おおぜいでおとうさんをころしにくる 
こう言い出したのち、予言どおり味沢一味が襲ってくるのです。

 でも。ここまで存在が薄かった自衛隊の人たちは、味沢をめぐる展開が ここまで大きくなってきたらジッとしてるとも思いませんけどね。

 それと、冒頭の大量虐殺事件の真相もどうなんでしょう。味沢は、 村民皆を虐殺した犯人かもしれないという疑いを北野刑事に持たれているんですけど、 果たしてそれは事実なんでしょうか。そして頼子。 どう見ても健さん、いや味沢としか見えない人が自分の父親を 殺害した現場を目撃してしまった頼子の記憶は戻るんでしょうか。 そして記憶がもどった場合、どんな感じで健さん、いや味沢との 関係はどうなるのか。このへんも非常に気がかりなところですけど。

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つぶやき

  • 戦車とかヘリとか、スゴいですね。かなり金かかってそうです。 さすが角川映画!!という感じでしょうか。
  • キャストがスゴいなー。大物な人が続々出てきます。今となっては大物だけど 当時はそれほどでも‥という感じなんですかね。金子信雄さんとか、 そんなチョイ役で使うか?! という感じです。
  • そんな大物揃いなキャストの中で。超大物・大場(三國)の、 不肖の跡継ぎ息子を演じる館ひろし さん。今となっては大物ですけど、 当時は若僧なんで仕方ないんですけど。でもちょっと 情けない役すぎで、ちょっと不憫になります‥
  • そして本作で非常に強い印象に残るのはやっぱ、薬師丸ひろ子さんですよね。 目がスゴいです、やっぱ。引き込まれそうだ‥

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ビデオ/DVD情報

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