よいこのための シャンカラさま ものがたり

ししょう との であい

シャンカラは出家者が着るオレンジ色の服を身につけ、 さまよい歩く生活をはじめました。 彼は、正式な手順によって彼を出家させてくれる師匠を探していたのです。

シャンカラは十二か月以上も放浪したのち、 ナルマーダ川の岸にたどり着きました。 そこにはゴーヴィンダパーダという名の大聖人が住まわれている洞窟がありました。 シャンカラは大聖人に敬意を示し、 弟子にしていただけるよう懇願しました。 ゴーヴィンダパーダ様はシャンカラとすこし話をしたあと、 彼を弟子とすることを認め、正式な手順で出家させられました。 シャンカラはその後の何年かを師匠とともにすごし、 アドヴァイタの思想を学習しました。 やがてシャンカラは教わるべきことをすべてマスターしたのち、 師匠のもとを離れる許可を与えられました。 師匠はシャンカラに、まずバラナシを訪れて、 そこでアドヴァイタ・ヴェーダーンタを説いてくれとお願いなさいました。 そのころバラナシはインド宗教人にとっては首都に当たるような場所でした。 それゆえ真理を学習するのに最適な場所として、 国じゅうの至る所から、真理を求める人たちが、 より高度な知識を求めて集まってきていたのです。