シャンカラ様は8世紀頃の方です。 固有名詞など、かなりいーかげんに表記していますが、すこしずつ訂正していく予定です。 ‥と、1996年に書いてましたが、なんか一度も訂正せず放置してます (^_^;
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シャンカラ様がシュリーナガラにおられた時のことです。 ある日シャンカラ様は、 母上が臨終の床にあってシャンカラ様のことを思っていることを 直感なさいました。そこでシャンカラ様はパドマパーダだけをお伴にして、 カラディに向かわれました。 病気で弱っているお母様をご覧になって、 シャンカラ様はひれ伏されました。お母様は、自分の息子の顔を見ることが できましたので、とても幸せな気持ちになりました。 シャンカラ様はやさしくおっしゃりました。
「お母様!悲しまないでください。私がそばにおります。 お望みのことがおありでしたら、何でも私に仰ってくださいませ」彼女は言いました。
「息子よ。神様の偉大さを歌にして歌っておくれ。そして神様のお姿を 私にも見せておくれ」そこでシャンカラ様はヴィシュヌの神様を讃える歌を歌われました。 また、母様の前にヴィシュヌの神様がお姿をお示しになられましたので、 彼女はそのお姿を拝見することができました。 こうして彼女は、神様のことを思いながら、心安らかに息を引き取ったのです。
ここで問題が起こりました。シャンカラ様は母上に、彼女の葬送の儀式をおこなう ことを約束されていました。しかし、出家者は火を扱う儀式をしてはならぬ、と 聖典に書かれています。 近所の者どもはシャンカラ様を非難して、お助けしようとはしません。 シャンカラ様がいくら手伝ってくれとお願いしても、誰も聞き入れてくれませんし、 火葬するための火をくれることすら拒絶されてしまいます。 しかしシャンカラ様はあきらめることはなさいませんでした。 シャンカラ様は乾燥した木材を集めてきて、ご自宅の中に火葬の祭壇を おつくりになりました。 そして御自身の右手で火をお起こしになられ、火葬をおこなわれました。 そして土地の者どもに対し、呪いの言葉を投げかけました。
「出家した者がおまえたちの家に食べ物をもらいに来ることはないだろう。 また、おまえたちは自宅の中で死体を火葬することになるだろう」
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