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PC系セットアップ覚書

2011年まで「俺的な非 UN*X 環境をめざして」という題でしたが、 「UNIX系」と「非UNIX系」の区別がだんだん難しくなってきましたので、 あれこれ区別しないことにしました(^_^;


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MacOS 10.6 Snow Leopard はさすがに限界

すこし前にSMB2以上に対応できなくて困ってた Mac mini (Mid2007; OS X 10.6 Snow Leopard)。 これ、Macとしてはほとんど死に体で、最近は VMware Fusion を使って Win2000/XP を動かす程度しか使わないようになってしまいました。 なので Linux 化して VMware が動くならそちらの方が用途があって良くね? という考えに至りました。ということで Linux 化に着手です。

(昔は FreeBSD 派でしたけどブランクが長すぎるし Mac だし 検討の余地ナシで Linux を選択)

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Core 2 Duo なのに32ビット

まずmac上で64bitか32bitどちらのOSを使えるか確認

% sysctl -n hw.machine
i386
ここで x86_64 となったら64ビット、i386 となったら 32ビット。
[ 参考: Mac OS Xで64ビットカーネルを使用しているか確認する [ FAMLog ] ]

 Mac mini Mid2007 はCPUがCore2Duoなので64ビットかと思ってましたけど、 32ビットOSだったのか‥。

 この原因はどうやらEFI (Extensible Firmware Interface; BIOSみたいなやつ) にあるみたいで、EFIが32ビットだと32ビットの制約がついて回るみたいです。 仕方ないのかな‥

 32ビットOSということで、 最初は ZorinOS 15.3 Liteを 入れようと考えてインストールDVDを用意しました。 (インストール用USBメモリも用意してみたんですけど、起動する気配がなくて断念)

 ‥が、Mac mini がこのDVDで起動しない!! 起動時にCD/DVD bootさせたいときはキーボードの C を押しながら起動するんです けど 「Select CD-ROM Boot Type:」とかいう表示が出たまま、ウンともスンとも 言わなくなります。あれー?? ‥調べてみると、たぶん インストール用DVDがBIOS/EFIの両方で起動可能だから選択メニューが出て、そして キーボードが使える状態になってないため詰んでるぽいと判断。んー。
[ 参考: Mac mini Mid 2007にLinuxを入れる [ Lunar Eclipse ] ]

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Lubuntu 64bit をインストール

そこで。とりあえず導入例が多い Ubuntuを入れる方向に方針を変更。 ネックになるのは32bitということなんですけど。いろいろ調べてみると、 インストールDVDにちょっと細工をすることで32ビットEFIの制約をすりぬけ、 64ビットOSをインストールすることが可能! という記事を見つけました。

インストールDVD焼きは Windows 上(Win10標準装備の「ディスク イメージの書き込み」) で行ったので、自分でISOへのパッチ当ては大変‥ということで、 ちょっと怖いところもあるんですけど、 mattgadient.com で公開されているパッチ当て済のインストール用ISOデータを 使用することにしました。このページにはISOがたくさん並んでいて どれ使うか悩みましたが、ここでは いちばん上のほうにあるやつでファイルサイズが小さめのこれ:
  • Lubuntu 20.04.1 LXQT (64-bit Mac) ? 1.7 GB
これを選択しました。インストールそのものは驚くほど順調で、ここに 特記するほどのこともなくインストール終了です。

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OpenSSH-Serverのインストール

まず最初に入れたパッケージがこれです。Lubuntu でもこれでOKでした:

% sudo apt update
% sudo apt upgrade
% sudo apt install openssh-server

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SMBクライアントとして

当然ですけど Lubuntu 20.04 では MacOS X 10.6 で悩んでいた SMB2以上に対応しない問題がそもそも 存在しないので、何かフツーに接続できました。 Mac の Finder みたいなやつ(PCManFM-Qt)から「パスの編集」で サーバを smb://192.168.... みたいに設定したら接続できました。

 ネットで見ると mount コマンドでマウントして使う(Unix系システムらしい) 方法もあるみたいですけど、それは使わないかな‥

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VMware Workstation Player12 のインストール・設定

32ビットOSをホストにした場合、VMware Player のバージョンは6が限界、 でも64ビットOSでCPUが Core2Duo ならバージョン12が使える、ということで VMware のサイトからバージョン12を探して(これが大変!)、 なんとか見つけてインストール。助かったのは以下のサイト:

具体的には、私がダウンロードしたのは tar 形式のファイルだったので以下:
% tar xf VMware-Player-12.5.9-7535481.x86_64.bundle.tar
% chmod +x VMware-Player-12.5.9-7535481.x86_64.bundle
% sudo ./VMware-Player-12.5.9-7535481.x86_64.bundle
こんな感じで実行してやるとインストールが開始される。あとは流れで インストール完了。やった、簡単じゃん!!

 ただこうしてインストールしたものを起動しようとすると起動しないじゃないですか。 え?! と思って検索してみると、なんかLinuxのカーネルがアップデートするたび 何かパッチ当てないと VMware が起動しなくなることが判明。ここで参考になったのが以下ら (リンク切れが怖いので、複数あげておきます):

どれも mkubecek さん作成のパッチを 使う方法ですね。有難や有難や‥。

とりあえず パッチ当てスクリプトを用意しておいて OSがアップデートするたび、 VMware Player を起動したとき 「GCCがないよ云々」というメッセージ(右図)が表示 されるたび、当該スクリプトを(管理者権限で)実行すればよい、と。 mkubecek さんがパッチ更新がんばってくれてる間はそれでOKと。

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Win10との連携

せっかくの Unix / X Window System 系のシステムなんだから、Xクライアントとして 使ったりするのもアリでは? ‥と考え、ちょっと試してみました。

  Windows 上で動作するフリーのXサーバアプリである VcXsrv を Win10 ノートに インストールして起動、その状況でWin10 から ssh を使って Lubuntu にログイン、 環境変数 DISPLAY で Win10 ノートのIPアドレス等を以下のように設定:

% export DISPLAY=192.168.50.57:0.0
そのうえで X11 でおなじみの以下のアプリを起動!
% xeyes&
‥うおっ! Win10 ノートの画面に xeyes が表示されたぞッッ!! (^o^)  なんか、すごく懐かしい感じだな‥

 Emacs も問題なく Win10 上で表示・操作できました。けど vlc とか ffplay などの動画再生アプリについては Win側にウィンドウは表示されるんですけど肝心の動画が出ません。 動画が表示されるはずの領域は基本、真っ白のままです。 さすがに動画は無理なのかなー。ノート側のマシンパワーの問題かな?

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その他

  • LubuntuをインストールするときはDVIでモニタに接続してたんですけど。 実際の運用環境は昔ながらのVGAモニタなので、 ひととおりインストールが終わった後にモニタをVGAに切り替えたら、あれれ?? モニタが認識されないよ?! ‥とすこしパニックになりました。DVIとかVGAとか USBとかも何度も接続しなおして「あれ? あれ?」とかやってるうち、 なぜか突然VGAが認識されるようになり、助かりました。 理由は不明ですけど結果オーライということで。
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雑感

  • 起動が遅い! なんでか知らないですけど、電源投入からパスワード入れて、 実際に操作できるようになるまで約3分かかります。何でかなー?? ちなみに、一度起動してしまった後は基本サクサク動作してる感じです
  • アプリの起動もちょっと時間がかかりますね。 起動してしまえば割と快適なんですけど‥。なので慣れるまでは 「あれ? クリックしなかった??」と何度もアイコンをダブルクリックしてしまって、 しばらく待ったあとで同じウィンドウが何個も同時に開くという 「昔のWindowsかよ!」と突っ込みたくなる状況をひさびさに経験しました。 最近はそういう経験しなくなってるんだなあ‥(しみじみ)
  • 日本語入力はまだ全然手付かず‥


  • (後日談) 1年経過してみて。んー、Lubuntuにしてみたものの、やっぱりVMwareしか使ってないなー、 という感じです。VMware の動作安定性としてはやっぱ Snow Leopard のほうが上でしたので、 これだったら Snow Leopard に戻した方がいいかなー、 SMB2 使えない問題についてはSMB2は諦めてかわりに SSH (SFTP) と Cyberduck 使えばまあ妥協できるかなー ‥と、そんな感じに思いつつあります (そしてそうなると Cyberduck が使えない Lubuntu は いらない子になってしまいます‥。FileZilla はまだシックリ来てないもので)。 Snow Leopard に戻すのが面倒なのでまだ戻してないですけど、まあ時間の問題かな‥ (2022.3)
  • (後日談) Mac mini (Late 2009) が古くなってきたのでこれで VirtualBoxを動かせば 代替機にできそうだな、ということで。 この Mac mini (mid2007) は廃棄することに (-_-) (2023.3)


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