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[チラシの裏]

西垣通(2007)『ウェブ社会をどう生きるか』

著 西垣通
年 2007
表題 ウェブ社会をどう生きるか
シリーズ 岩波新書(新赤版)1074
発行 岩波書店



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ウェブ社会をどう生きるか (岩波新書) [ 西垣通 ]
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読んだ後、ネタとして使えそうなところもあるなあ と思いましたので、 とりあえず(私が使うかもしれない視点からの)概要をまとめてここに出しておきます。 本書の概要は、本書のpp.173--177. にあるので、本当に本書の概要を知りたいときは そちらを参照するのが良さげです。 (概要をまとめて よく見えるところに出しておかないと、読んだ内容も、これを読んだことさえ 肝心なときに思い出さないことがありますので‥) 完全に自分用のメモで、まさに「チラシの裏」ですね!(^_^;

[Table of Contents]

1.そもそも情報は伝わらない

知とは何か。どんどん 「「知」とはクイズに答えるようなもの、それならウェブから 検索してくればいい」(p.9)に傾いてないか。 勉強も既存の知識を要領よく記憶することになってきてるし。 人間のロボット化? 「パソコン操作は、総合的な判断力や直感力よりも ロボットのように正確な定型的処理能力を必要とするので、ふつうの人々にとっては 決して易しいものではありません」(p.10)。 人は情報を入力されるのでなく、情報という「刺激を受けて「変容」するだけ」(p.14)。 「情報」というとデジタル的なものだけをイメージして不変なものと考えてしまいがちだが、 情報はもっと広く取るべき。認知の対象なんだから、価値とか重要性などの意味も 情報だから。(p.20)

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2.いまウェブで何がおきているか

ユビキタス、ウェブ2.0。ポータルサイト(Yahoo!的)から検索(Google的)へ。 ロングテールな広告戦略(AdWords/AdSense, amazon)。つまり ウェブ2.0の本質とは「要するに、一種のIT業界のなかの権力闘争に他なりません」(p.66)。 そして人々のアクセス、検索結果の上位は、ごく一部のサイトに集中し、 ほとんどのサイトは検索結果上位に出ない→存在しないに等しい。これが平等主義的? (p.70)。 「ウェブ集合知仮説において注目すべきことは、コンピュータ・テクノロジーつまり 機械的な情報処理についての手放しの信頼」(p.75)

[Table of Contents]

3.英語の情報がグローバルに動く

Googleのページランクだと、「いったん高評価点を獲得したサイトは 引き続き高評価点を得続けるばかりか、いっそう評価点があがっていく可能性が高い」(p.80)。 つまり、強弱の差は広がる一方。検索システムと(またか、という感じの)「人工知能の夢」。 西洋人は何故これほど人工知能好きなのか(p.89)。一神教(キリスト教)の呪縛。場、ではなく、 書・言葉(聖書)=情報の重視(「モバイル宗教」と言ってる.p.112)。神の視点からの記述、普遍論理。 これが近代科学そして計算機にもつながっている。コンピュータは一種の「普遍論理機械」(p.92)。 そしてインターネットはどうしてもアメリカ的。「福音としてのアメリカニズムを広めることと 飽くなき利潤の追求とが、ごく自然に融合一体化」(p.105) 「アメリカニズムを神意にそった福音として広めるための戦い、新たなフロンティアで一攫千金を もくろむ戦いに参加し、勇敢な兵士になる」(p.106)、格差がとても大きな構造、 そして英語。「英語による物心両面の支配」(p.107)に対して日本人は無自覚すぎないか、と。

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4.生きる意味を検索できるか

シャノンの情報理論は、雑音に影響されない通信の話。最適符号化の問題。 だがシャノンはこれを通信ではなく情報として、一般的抽象的に扱ったため、 誤解され流行してしまった。意味の話なんて全然してないのに‥。 人とは何か。人間機械論、思考する筋肉にすぎない論などあるが、 大事なのは人の「心がオートポイエティック・システムである」(p.125)な点。 自身が自身をつくる、自律的で閉鎖的なもの。これが機械(コンピュータ)と全く異なる点。 だから「われわれ生物は過去の体験にもとづいて世界を自分なりに「意味づけている」わけであり、 情報という「刺激」を受けとると、それを自分なりに都合よく解釈して自分を変えていく、 ということだけ」(p.125)。この点で、シャノン的な単なる「受信機」とは同じにならない。 客観的世界なんてものは存在しない。大切なのは「知恵」(p.139)。 それは機械情報を集積しても無意味。また知恵は限られた人数での対話から生まれやすく、 不特定多数はちょっと‥

[Table of Contents]

5.ウェブ社会で格差をなくすには

「知」とは何か。暗黙知。(暗黙知と西洋。人工知能の野望が消えないというのは、 西洋人にとって暗黙知は当然のものではないということ.p.144) 「しみ込み型」(習うより慣れろ的)と 「教え込み型」(知識を学習者の頭脳に注入)という2つの教育方法。 「教え込み型」のベースには、西洋的世界観。シャノンの情報伝達のイメージ。

日本は極端な中央集権、20世紀型の産業構造。ウェブ2.0でそれを崩せるか。 ポイントは「地域情報化」(p.155)。


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