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[チラシの裏]

さびしんぼう (1985)

題名 さびしんぼう
製作 東宝/アミューズシネマスティ
監督 大林宣彦
脚本 剣持亘, 内藤忠司, 大林宣彦
出演 富田靖子, 尾美としのり, 藤田弓子, 小林稔侍
封切 1985.04.13



話は数年前に遡ります。ある日、ふと、こう思ったのです。

「さびしんぼう」見たいなあ。
何でこう思ったかよくわからないんですが、とにかくこう思った のでした。「さびしんぼう」といえば「尾道3部作」のひとつ。 ただ今までの私の印象は他の2作にくらべてイマイチだなあ、という ものでしたので、何で急にこの作品が見たいと思ったのか、 今でもよくわかりません。とにかく、突然、そう思ったのです。

さっそく石川県鶴来町にあるビデオ屋に行ってみました。 しかし、ない。 この時期の東宝のビデオって、昔はどの店にもあって当然、という感じ でしたが、気がつくと、ほとんどの店から姿を消していたのでした。

そして、それから数年たって。さすがに仙台にはありました。 パッケージは、もう、これ以上色落ちのしようがないほど色落ちして いました:-) しかし、これで数年前の思いが、ようやく 叶えられることになりました。いやー、もう、これだけで嬉しい:-)
# といいつつ、音声がちょっと不安定で悲しかった...


さて。... 富田靖子... いい (^_^) こんなに良かったのか。 目からウロコが落ちました。 (橘百合子のほうの)富田靖子が出てくるたび、 画面を食い入るように見てしまうのは何故?? 我ながら、けっこう情けなくなってくるぞ。

不思議だなあ。前にも見たんだけどなあ。当時はとくにそんな印象は なかったし、富田靖子ファンの友達に「あ、そう」てな程度で 答えていたんだけど。今みると、たしかにイイ。可憐だ。

リアルタイムでこれを見た当時の自分がどうだったか、よく覚えていない ですけど、すくなくとも今の私は、 なんか富田靖子が出てくるたびに、簡単に尾美としのり に なってしまいますね。完全に大林監督に手玉に取られてる... 何でかなあ。こんなに簡単に引っかかってしまうのは。

で考えてみたんですけど。 あの映画が公開された時、私も、ちょうど 尾美としのり が演じている 主人公と同じ世代だったわけなんです。やっぱり、何といいますか、 映画(ビデオ)を見ているようで、じつは当時の自分を 見ているからなのかもしれません。というと言いすぎかな??

やっぱり高校生の服装とか、街の風景とか、時代ごとに、 微妙にちがいますからねえ。 同じ映画をいま撮影したものがあったとして、 それでもこれほど食い入るように見るのかな、と思うと、 そんなことはないだろうな、という気がします。

まあ話そのものはチャチで、さらに激甘だったりしますので (^_^)、 いかに感情移入できるかが評価の分かれ目になりそうな気がします。 てことは、当時の自分は感情移入できなかったけど、現在の自分は 感情移入できるようになった、ということなんでしょうね。
# やっぱり年齢のせいか??

いやー。なんか、見ながら、ため息が出る出る:-) 情けない..


さて。最も印象に残ったセリフを以下に...

「ひとりの女の子がね、すてーきな男の子に恋をして、そして失恋するの」
「それだけか」
「(笑)とってもロマンチックなのよ」
「失恋がか?」
「ピアノが、よ。男の子はね、ピアノがそれは上手なの。 で、お別れにね、女の子のために別れの曲、弾いてくれるの。 そのメロディとその恋をね、女の子は一生忘れないの」
「一生か」
「そう。そして女の子はね、別の人と平凡な結婚をして、 その男の子にソックリの子供を産むの。 そして、その子にね、男の子とおんなじ名前をつけて、 そのまま、だんだんオバアサンになっていくの」
... こ、これって人間にできる最大限可能なイヤガラセでは (^_^; いくら好意に基づく行為とはいえ、けっこうゾーッとしますよね:-(
# これをロマンチックと思って憧れる人ってどれくらいいるんだろ??

あ。そういえば。 当時も、このセリフにかなり違和感を感じたような記憶が...
てことは、ひょっとして、このセリフに対する違和感が、 そのまま当時の私のこの映画全体に対する評価に 直結していたのかもしれないな。なんか、そういう気がしてきたぞ。


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