「仁義なき戦い」5作品の5作目。 4作目の最後、アキラが文太に「これからは政治結社にでも変わらんと‥」と言ってましたが、 山守組は政治結社「天政会」へと変身を遂げています。 しかし広能(文太)ひきいる広能組との対立の構図は相変わらず。 しかも肝心の広能は4作目の後半以降、ずっと刑務所に入っていて(そこで「仁義なき戦い」の 元となった手記を執筆(右写真))5作目の後半まで不在という‥。 なお、4作目までの脚本を担当していた笠原和夫氏は前作「頂上作戦」で話は終わったと主張、 本作の脚本執筆を拒否したらしいです(Wikipedia情報)。ということで本作は 第3,4作の後日談的な位置付けになるんでしょうね。
左が武田(アキラ)率いる政治結社・天政会。 中が主なき広能組featuring with市岡組組長の市岡(広能の義兄弟)(松方)。 右はアキラの腹心・松村(北大路)。アキラがパクられた際の会長代行に指名され、 アキラ不在のうちに天政会を完全に掌握してしまいます。
市岡は武田松村体制に反発する大友に接近します。大友といえば、 第二部で千葉真一さんがスゴいキャラで演じていた人ですが、 本作では同一人物をかわりに宍戸さんが演じています。‥けど。 第二作での千葉さんのアナーキーなイメージが強烈すぎて、大友役に関しては 宍戸さんは完全に負けてますね。それはちょっと残念でした。 せっかくジョーを起用したというのに‥。 一方の市岡については、なかなかキててイイ感じです。 なお市岡は殺害、大友は逮捕されてしまいます‥
そんな中、ついに我らが主人公の広能が出所してきます。 しかしそれと前後して事件が。第一作から山守組長の腹心として活躍してきた 槙原(田中邦衛)がついに暗殺されてしまうのです。それとまた第3,4作のような 神戸明石組を巻き込んだ代理戦争はもう勘弁‥と、天政会は広能出所への対応に揺れます。 んで結局は武田引退、松村が天政会長襲名、 広能組若頭の氏家(伊吹吾郎)が天政会理事長になって、そして広能も引退、と。
アキラ「とにかく。儂らの時代は終わったんじゃき。落ち着いたら一杯、呑まんかい? ん?」
広能「そっちとは呑まん」
アキラ「何でじゃ?」
広能「‥‥死んだもんに済まんけえのぉ」