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[チラシの裏]

あいつと私 (1961)

題名 あいつと私
作成 日活
監督 中平康
脚本 池田一朗, 中平康
原作 石坂洋次郎
出演 石原裕次郎, 芦川いづみ, 吉永小百合, 中原早苗, 轟夕起子
公開 1961.9.10



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あらすじ

都心からだいぶ離れた丘の上にある大学(野球部が人気の、略称は「ケー大」らしい)。

 講義中に「夜のオンナを買った」と発言してしまった 黒川三郎(石原)は、その発言に憤った女子学生連中に プールに落とされます。けど、自分たちの行為がちょっとやりすぎと 感じた女子学生連は、プールに落ちた黒川の着替えを 用意してやり(ただし女子の服ばっか‥)、 ついでに女子連の中でいちばん家が大学から近い アサダケイコ(芦川)が父親の服を貸してあげることにします。 ‥って、おいおい。黒川もアサダも相当なお金持ちの お坊ちゃま、お嬢様じゃんかよ (-_-)

 ‥それはそうと。アサダ家の家族構成は、男といえば アサダの父ひとりで、あとは母と祖母とケイコを筆頭に娘4人、そして女中。 男1人に女7人という完璧な女家族です。それとあとお母さんの支配力が 強い感じかな? だからケイコとか、妹のユミコ(吉永)とかは 基本マジメで聡明なしっかり者として育っているんですけど。 でも、他方ではそういう優等生的な境遇に息苦しさも感じていて、 自分とは違う世界、違う生き方に接してみたくて仕方ない。 ‥そんな感じですかね。

 他方の黒川。決してマジメとはいえない男ですけど、それには理由があります。 それは黒川の母のモトコ・桜井(轟)。 この母親が いろんな意味で奔放な生き方をするカリスマ美容師であり、 やっぱりその影響を受けちゃっているんですね。 なのでやっぱりケイコは、自分と違う生い立ちをもつ黒川に魅かれている みたいです。というか裕ちゃんに惚れない女子は基本、いないですからね。 そういう設定に決まってますから‥

 んで途中、女子連の一人で大手製薬会社の社長令嬢の バンビ(笹森)が結婚・退学してロンドンに行くことを決めたりとか、 その結婚式の夜(1960年6月15日。現実では樺美智子さん死亡事故が起きた日)、 街では安保反対運動が激烈をきわめた夜に、 金沢(小沢)と黒川とケイコが安保反対デモにちょっと参加したりとか、 その夜に仲間とはぐれてデモに行き損なった元村(吉行)の周辺で いろいろトラブルがあったとか、いろいろあります。 このへんのエピソード、見ててどれがストーリー展開上で大事なものなのか、 どれが些末なものなのか、というのがよくわからないんですよね。 ‥まあ、ケイコが見た「自分とは違う、いろんな世界」という感じなんですかね。 (元村の「はぐれたと思ってたら、じつは撒かれていた。尊敬してる人への その尊敬は、じつは幻影だった」というのは なかなかリアルに感じました‥)

 夏休み。黒川、ケイコらのグループは東北をまわって黒川の別荘がある 軽井沢まで行く旅行に出ますけど。そこで黒川が自分の恥部ともいえる 告白をします。思春期に入る頃、母が息子の「生きるダッチワイフ」として 松本みちこ(渡辺)を自分に充てがっていた、というのです。 これを聞いたケイコは、自分の知らない世界は想定外にグロテスクだったことに 驚愕し、嵐の中、外に飛び出します。‥けど。お?! 追ってきた黒川に 強引に唇を奪われたら、それで冷静になってるぞ。おお?! これが青春てやつ??

 夏休み明け。黒川の前に、黒川母の古い友人だという一人の紳士・阿川が出現します。 アメリカでホテルを3件経営してるみたいなんですけど。 後継者がいないということで、黒川を自分の後継者にしたい意向を持ってるようです。 しかし黒川母はこの申し出に過剰反応します。うわ、わかりやすすぎ(^_^;

 そんな阿川の名言:

「しかし毛唐ってやつはこっちが とことんまで頑張りゃたとえ負けても一目置いてくれますよ。 たいがいは ひどく仲良くなってね‥」
こんな阿川に、黒川はかなりの好印象を持ったみたいですけど。

 んで、黒川はこの申し出にどう答えるのか? そして黒川とケイコの関係はどうなる???


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つぶやき

  • 主人公、どう見てもケイコですよね‥。 本作におけるケイコさんは非常に魅力的になってると思います。 ‥‥つか逆に理想的存在すぎないか??
  • まあ映画ですから、本作が当時の大学生たちの感覚とか日常をどの程度 描いてるかというのは正直よくわかりませんけど。けど、1960(昭和35)年の 大学生たちの生態を垣間見たような感じがするのは面白いですね。
  • でもなー。いかにも「ブル」なお坊ちゃんお嬢様たちと、 いかにもプロレタリアート風な貧乏学生たちって、そんなに接点あったのかよ! ‥と思わないこともないんですけど。実際どうだったんですかね。 大学一年の夏休み前だから、まだ交わる可能性はあったということなんでしょうか。
  • ドラマに登場してくるクラスメイトたち、多すぎ! 誰が誰か、ゴチャゴチャしててわかりにくすぎです。 ‥まあ原作つきですから、登場人物多すぎというのは仕方ないんでしょうけど‥
  • 1960年、ちょうど全学連による安保闘争(1回目)の時期に、当時の大学生たちを 描いた青春映画という感じになりますから。どうしても安保闘争絡みの話が かなり入ってます。
    • 女子大学生5人のランチタイムのシーン。芝生‥ならいいんですけど、なんか キャンパス内の草むらの上に座ってるようにしか見えないのはさておき。 彼女らの話題を拾ってみると‥
      「あたし安保条約の改正ってのがどんなに有害なものか、あなたのように 実感としてピンと来ないんだもん」「当り前じゃない! デモに参加しているうちに 初めて実感ができあがってくんじゃない」「そういうとこ新興宗教みたいね‥。 保守反動黙れ」 ‥(略)‥ 「ともかく一度行ってごらんなさいよ。身分や年齢や性別を超えた大衆の中に入ると、 真白いアラレ(?)にパチパチ撃たれてるような生きがいを感じるわよ」
      ‥んー。時代っすね。でも「デモに参加しているうちに初めて実感ができる」という 言葉は、なかなか名言ですね。やっぱ群集心理というのがないと、なかなか ああいった盛り上がりにならないですからね‥
    • ちなみに、ここで安保反対デモ論をぶち上げてる人。誰かと思ったら、吉行和子さん じゃないですか。若いなー。ちなみに吉行さん演じる元村は全学連デモの日に幻想が 打ち砕かれたところで出番終了。んー。同居人のフォローはあったのに、 元村のフォローはナシか‥
  • いきなり結婚の報告をするバンビを 女子連の4人が胴上げするんですけど。胴上げの後、バンビを地面に落としてるよ! 笹森さん、ガチで腰から地面に落ちてるじゃん! (^o^; (しかしこれが本作における笹森さん最大の見せ場とは‥)
  • それと。ケイコの妹役の吉永小百合さん。ケイコの家族との絡みが 後半ほとんどないから当然といえば当然なんですけど。 ほとんど出番ないじゃん! それが残念‥
  • 中平監督作品は非常に好きなんですけど、本作はそれほど中平監督色を 感じませんでした。けどやっぱ皆さん早口! ヒップ、ヒップ、ヒップラー!

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