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[チラシの裏]

悪魔が来りて笛を吹く (1979)

題名 悪魔が来りて笛を吹く
企画 角川春樹事務所
原作 横溝正史
監督 斎藤光正
脚本 野上龍雄
出演 西田敏行, 鰐淵晴子, 斉藤とも子, 宮内淳, 二木てるみ, 小沢栄太郎
公開 1979.1.20



[Table of Contents]

おはなし

昭和23年、東京。

 この前年に起こった「銀座天銀堂殺人事件」の 容疑者となった椿子爵はシロとして釈放された後、 自殺した。‥はずだけど、じつは生きている?!

 ‥と。そんなナゾの目撃情報が続出したところで 金田一さん(西田)の登場です。 動揺しまくりの椿家では、椿子爵に関する真実を 明らかにするため「占い」をすることにしたみたいですが、 その立会人みたいな感じで金田一さんに声がかかったの でした。

 椿家にて。金田一は椿子爵の娘・美祢子(斉藤)に、 父親の遺書を見せられます。そこにはこう:

この家には悪魔がいる
奴が笛を吹き 私たちは踊らされる
美祢子よ
父はこれ以上の屈辱に耐えて
いくことは出来ない
先き立つ父を許せ
こう書かれてあったんですけど。 でもこの「悪魔」は一体何を言いたいのか? という のはナゾのようです。‥でもまあ、こんな遺書がある ということはつまり、 椿家にまつわる人たちの中に、何かドス黒いものが あるということですよね。

 椿家の人びと。 椿子爵の妻・秋子(あきこ。正確には「(eKanji data)子」だが、字が出せない。鰐淵)。娘の美祢子。 秋子の兄の新宮利彦(石浜)とその妻・華子(村松)。 使用人の信乃(原)、お種(二木)、お種の兄の三島(宮内)。 そして秋子の叔父(伯父?)の玉虫(小沢)。と、 玉虫の妾の菊江(池波)。 ‥‥当然ながら、誰もが怪しく見えます(^_^; 遺書を受け取ったとされる美祢子だけは シロだと信じたいところですけどね。はてさて。 ちなみに、最初の故・椿子爵の最初の目撃情報の主は 信乃、お種、菊江、そして あき子の4人のようです。

 んで占いですけど。よくわからなかったんですけど、 どうやら砂の上には火炎太鼓の模様がくっきりと出ていた みたいです。その模様が、椿家の人たちには かなり衝撃的だったようで。とくに奥様である秋子の 動揺がすごいんですけど。しかし残念なことに 金田一さんも、我々も、何がなんだか‥という感じです。 そして占いの直後、どこからか笛の声が‥。 結局この笛の音は誰かのイタズラだったことが 判明するんですけど。でも誰が何のために‥という 点については無論、サッパリです。

 はてさて。こんな感じで30分くらいかけて 人間関係が説明されたのち。来ました来ました。 第一の殺人事件が起こります。 やっぱ連続殺人事件が起こらないと金田一さんぽく ないですからね。 最初の被害者となったのは、玉虫御前でした。 死因は絞殺らしいですけど、その前に打撲され鼻血が 出ていたはずなのに、遺体からは鼻血はきちんと 拭き取られていたようです。なんで?? それとこれはどうやら密室殺人で、 犯罪のトリックを見破る必要もあるみたいです。

 この捜査の中、秋子が実は以前から 占い師・目賀と不倫関係であることが明らかとなります (だから秋子は、椿子爵の目撃情報に過敏に反応して しまっているみたいです)。 また信乃、お種などから新たに故・椿子爵の目撃情報が 寄せられます。やはり椿子爵は生きている?!

 さらなる新事実。 美祢子が受け取った遺書は、じつは天銀堂事件が 起こる前に書かれていたことが明らかとなります。 つまり故・子爵の自殺は、天銀堂事件とは関係なく 起こったことがわかります。やっぱり椿家内部の ドロドロ絡みということなんでしょうか。 どんどん金田一さんぽくなってきますね。

 それと新事実がもう一つ。 天銀堂事件における故・椿子爵のアリバイ。 事件が起こったとき、椿子爵は 須磨に行っていたらしいこと。しかし、 椿子爵は なかなかそのアリバイについて語らなかった らしいこと。 そのへんに何かの秘密があったりするんでしょうか。 また、この子爵の須磨行には三島も同行していた ことも明らかになります。けど、 三島は子爵がなぜ須磨に行ったのかは知らないようです。

 ‥ということで。 美祢子と三島と金田一の3人(と、刑事1名)は 須磨に行くのです。 子爵の須磨での足取りは不明なんですけど。でも、 須磨には故・玉虫御前の別荘があり、とりあえず 一行はそこに向かいます。そこは昔は 御殿だったようですが、 現在は廃墟になっています。そこで一行が見たもの。 それは故・椿子爵の字で「悪魔 ここに誕生す」と書かれた 石灯籠‥。

 さらに須磨・福原で玉虫の痕跡を調べる 美祢子と金田一ですけど。 どうやら玉虫の子とおぼしき、戦災のため行方知れずに なった子供 --- 現在生きていれば25歳前後になる 治雄、小夜子という名前の子供が 2人いたことがすぐ判明します。 それと椿子爵は事件の日、淡路島に行っていたことも 判明します。何のため、淡路島に?? --- それは、 玉虫の子とおぼしき2人の出生の真実を知っている 妙子がいるからです。椿子爵はそこで妙子から 何を聞いたのか? ‥この真実を知るため、単身 淡路島に乗り込んだ 金田一でしたけど、残念。会えたのは、 玉虫御前の訃報にショックを受けて首つり自殺をした 直後の妙子でした‥。

 ところで東京では。金田一より一足先に東京に戻った 美祢子は とんでもないものを目撃してしまいます。 母の秋子と、その兄・新宮利彦のベッドシーンです。 んでその後、美祢子と秋子が その件で話をしていたとき。 また笛の音が鳴り響きます。笛の音がする場所に皆が 集まってみると、そこには新宮利彦の遺体が‥。

  ‥んで。このへんで消去法的にいくと犯人は誰かというのは ほぼ見当はついてしまうんですけど(どうせ須磨の子供の治雄が、 実は‥とかいう感じだろ? 的な憶測)。 しかし、最初の玉虫御前の密室殺人のトリックなど、 犯人は誰? 以外のナゾもあります。 そのへんも含めて、金田一さん、よろしくお願いします。

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つぶやき

  • 金田一役の西田敏行さん。「金田一」と言われても正直ピンと 来ないんですけど。でも「髪ボサボサの敏腕探偵」としては 悪くないと思いました。‥でもなー。最後まで 「あの金田一さん」には、私の頭の中では、ならなかったです。
  • ヒロインの清純派の斉藤とも子さん。 最後まで清純でいてくれて安心しました(^o^)
  • 玉虫御前の妾の信乃さん。意外と見せ場がなくて残念。 まあ、本筋とは絡んでこないですからね‥
  • 金子信雄さんのファンとしては、出演者の中に金子さんの 名前を見つけたとき それでちょっと ワクワクしてしまったんですけど。残念ながら、 出だしのところ、椿子爵の遺体発見者として ほんの一瞬だけの 出演でしたね。んー。
  • 笛の音が鳴ると、妻の秋子が怯える‥。 その設定はわかるんですけど、なんかBGMとゴッチャになってて、 登場人物の人たち、とくに秋子が怯えた演技をしないと それが笛の音だということに気付かないというのは ちょっと残念ですね。
  • 正直、天銀堂事件との関係がよくわかんなかったです。 「華族の没落」とかとも絡める形で、 なんか関係あったんだろうとは思いますけど。そこはちょっと 私にはわかりませんでした。見落とした?
  • 禁じられた近親相姦の呪いのドロドロ‥な感じの作品。 の、はずなんですけど。 作品中に出てくる「ウィルヘルム・マイステル」という作品が、 愛し合う二人が実は兄妹だったと後で気付く話だということを 知ってる人には いいヒントなのかもしれないですけど。 どうですかね。普通、それ知ってますかね? というか私は そんな名前の作品があることさえ知らなかったですので、 話の最後になって突然 近親相姦ネタが出てくるまで、 まさかそんな展開になるとは思ってもいませんでしたから、 そのへんは驚きでした。ちょっとドロドロが足りなくないですかね?
  • つか。結局、悪魔って何だったんですかね??

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ビデオ/DVD情報

[2014/06 現在]
  • DVD購入の場合。楽天市場だと4000円弱くらい (送料別。ただ、ときどき送料サービスになる時もあるみたいです) (右にバナーがあります)。 dmm.com だと4374円(送料込)。 amazon だと3500円ちょっと程度なので、amazonが最安な感じです。
  • レンタルの場合。「ぽすれん」だと100円で宅配レンタルできるみたいです [ぽすれん]。 (ただし別途送料290円〜が‥^^;。なので一枚だけ借りるより7枚借り(送料290円)が理想)(支払いはクレカ/Edyなど)
  • DMM のDVD単品レンタルだと480円(送料込) [DMM]。 (支払いはクレカ/Bitcash/EdyもOKか)
監督:斎藤光正
出演者:西田敏行、 斉藤とも子、 夏八木勲、 鰐淵晴子、 宮内淳、 池波志乃、 中村雅俊
収録時間:135分
レンタル開始日:2012-03-09

Story
横溝正史原作の金田一耕助シリーズを斎藤光正監督で映画化。「父はこれ以上の屈辱に耐えていくことができない。ああ、悪魔が来りて笛を吹く」という謎の遺書を残して失踪した椿英輔子爵。以後、椿邸では怪奇な殺人事件が発生し…。主演は西田敏行。 (詳細はこちら

関連(?)情報

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