とある客船。週刊誌のライター川瀬(二谷)は、 フェリーノ・バルガンと名乗る、 一人の(自称)フィリピン人の男(石原)と出会います。 あいつ日本人じゃないの? それに、どこかで見たような‥。 この川瀬の思いを察した男は、たまたま そばにいた女(浅丘)に話しかけます。
「踊っていただけますか」「あら、日本の方だとばっかり」 「国籍は香港、育ったのは日本、日本は僕にとって第二の故郷ですよ。」 「私、戸川玲子です」「‥日本人のジャーナリストに、僕がほかの男と 誤解されてつきまとわれているんです。友達のように踊ってもらえますか?」 「(笑) だってまだ、あなたのこと何も知らないわ」 「僕は君が気まぐれで、ストレートなスカッチが好きなことを知っています。 20年もつきあっている友達にそれ以上の何がわかります? ‥そう。 僕たちが知り合ったのも20年前にしましょう。君は小さなおかっぱ頭。 小学校一年生かな」「そう、一年生よ」「僕は六年生。君は小さな女王だった。 いつも取り巻きの男の子がいた。ある朝僕は、その中の一人に喧嘩を売られた。 君は僕が殴られるのを見て笑った。僕は君に飛びついた。君は気が強いから、 僕の手に噛み付いた。‥ほら、これがその時の傷ですよ」 「(笑) ワニみたいだったのね、そのころの私」 「(笑) まったくだ。しかし傷跡が消えないように、君の思い出も消えなかった。 そして今、この船の上で再会したって訳だ」 「ロマンティックね」 「思い出ってのは、ロマンティックなものですよ。ご迷惑ですか?」 「いいえ」川瀬は、男が誰かわかったらしく、そのまま尾行体制に入ります。 男が横浜に向かうと知り、張っていたのですが。 男は途中、長崎で下船してしまうのです。 それを追う、川瀬と戸川。戸川はもう惚れちゃったな。さすがユージロー。
舞台は長崎。 ここで男の素性がだんだん明らかになってきます。 男の名は、北條修一。北條は18歳のとき 少女殺害の無実の罪をきせられ、海外逃亡して (香港でフェリーノ・バルガンという名前を入手して)いたのですが、 自分の無実を証明するため 時効(15年)寸前、その3日前に日本に戻ってきたのでした。
じつは北條には真犯人に当てがあったのです。 それは自身の養父で、逃亡の際にもいろいろ手助けしてくれた、 関根です。そしてどうやらその当ては正しかったようです。 では何故、北條は15年前の殺人事件の犯人とされたか。 その最大の理由は、パク、そして古田という、2人の目撃者がいたことです。 そこで北條は、自身の無罪と 関根の犯罪を立証するには、 パクと古田、この二人のどちらかに本当の証言をさせる必要があるし、 他方、関根とその息のかかった高梨組は、この二人に本当の証言を させないよう手を尽くす、そんな感じで話は進みます。
北條は二人の目撃者の一人、パクをすぐ見つけます。 しかし残念。高梨組にパクを奪われ殺されてしまいます。残りは2日‥。
また女、戸川玲子の正体が明らかになります。 東京の暴力団的な組織、戸川興業の亡くなった社長の一人娘だったのです。 そして小谷という許婚もいるのですが、いかにも暴力団的で、 すぐ黒匕首ふりまわす小谷のことは全然好きじゃないみたいです。 正直でまっすぐな男ではあるんですけどね‥。
その後。残る目撃者・古田の情報を求めて、 小浜、若松(どちらも長崎県。若松って、島のほうか? でも佐世保まで舟、 そして国鉄で移動してるけど‥。さらに若松にあるとされる「黎明」って 諫早じゃないのか? 地理的なことが全然わからない)、 戸畑(北九州市? でも若松と言ってるような)を転々として、 その間についに時効前日、つまり残り24時間を切って、 ようやく戸畑でヒントを‥と思ったら、そこにはすでに川瀬が。 そこでお約束の一乱闘したのち、二人は和解、協力関係に。 ここで時計は19時。 そしてようやく古田が三ツ山(長崎市)にいると判明。やった! と思いきや、 時計は21時。‥ダメだ。いちばん早い交通手段使っても、大村空港に 23時着が精一杯で、24時まで古田を説得してる時間がない‥。 ここでカギを握るのが「おやじさん」。街の実力者である 関根に怯えていたが、ついに立ち上がる決心を!
さて高梨組。 ついに北條が23時に大村空港に到着することをつきとめます。 そのことを知った戸川玲子は、 北條の命惜しさのため、高梨組に古田の居場所を教えてしまいます。 んで空港のほうですけど、まあ、予想通り、高梨組のヤツらは 簡単に北條らを逃がしてしまうのはいいとして。問題は古田です。 ああ、高梨組のやつらに捕まってしまった‥(その後の生死は不明)。 そして時刻は0時。時効が成立。北條の無実ならず‥。
北條は単身、高梨組に突入していきます。そして、ついに。 関根への復讐を果たします。殺害してしまうのです。 ええ?! これで正真正銘の殺人犯?? と思ったら、今度は 正当防衛として不起訴処分だそうで。 ということで、まあ、めでたく話は終わります。 最後、歌「二人の世界」をバックにした 裕ちゃんとルリ子ちゃんのチークダンスで終わってます。 なんか不思議な終わり方‥。(実は、オープニングも 「二人の世界」をバックに裕ちゃんとルリ子ちゃんの チークダンスです。音楽を前面に押し出しすぎじゃね? それだけ売れたってことなんでしょうか。)
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