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[チラシの裏]

砂の器 (1974)

題名 砂の器
製作 橋本忍, 佐藤正之, 三嶋与四治
原作 松本清張
脚本 橋本忍, 山田洋次
監督 野村芳太郎
音楽監督 芥川也寸志
作曲・ピアノ演奏 菅野光亮
指揮 熊谷弘
演奏・特別出演 東京交響楽団
配給 松竹
出演 丹波哲郎, 加藤剛, 森田健作, 島田陽子, 加藤嘉, 春田和秀, 緒形拳
公開 1974.10.19



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おはなし

物語は、秋田県にある羽越本線・羽後亀田駅から始まります。 駅に降り立つ二人の刑事、今西(丹波)と吉村(森田)。

 二人は ある事件の手がかりを追って、羽後亀田に来たのです。 ある事件とは‥。昭和46年6月24日早朝、東京国鉄蒲田操車場構内で 起こった殺人事件です。被害者は身元不明ながら、 殺害の直前とおぼしき時間帯に、あるトリスバーで これまた正体不明の若者(おそらく犯行者)と二人きりで 熱心に話し込んでいたことはわかっています。また店のスタッフによれば、 二人は いわゆるズーズー弁(東北弁)ぽい口調で「亀田」という単語を口に していたこともわかっています。でも捜査で得られた手がかりは、 それだけ。他に何も手がかりがない状況で、とりあえず 東北地方の「亀田」に行ってみれば何か新たな手がかりが掴めるかも しれない --- そんな、まさに藁をも掴む気持ちで訪れた羽後亀田 でしたけど。でも正直それは空振りでした。 (空振りに終わった秋田篇は20分程度で、急行「鳥海」で 上野に戻って終了です。)

 わからないことといえば、まだあって。それは犯行者の足どりです。 トリスバーで目撃された若者が犯人とすれば、彼は白いシャツを 着ていたみたいでしたから、白いシャツに相当の返り血がついたはず。 そんな血まみれの服装で逃走したりしたら、目立たないわけがない。 でも目撃証言が一切ない。つまり、蒲田駅近辺に 犯人が隠れるような拠点、 あるいは協力者がいる?? という点です。 --- そんな感じで、謎ばかりの この事件は 早々に迷宮入りの予感がしてしまうほどです。

 そんな中、ようやく捜査に手がかりができます。8月9日になって、 被害者の身元が明らかになったのです。 被害者は、岡山県在住の三木謙一(緒形)。 どうやら「伊勢参りに行く」といって家を出発したまま、 東京で殺されていたということです。ここでまた謎が増えます。 伊勢参りに行くはずの人がなぜ東京に?? ということ。 また、三木が「亀田」と繋がるネタが一切ないこと。そして 三木は東北弁を話していたとの証言でしたけど、 三木はどこをどう辿っても東北との関係が全然見つからないということ。 島根県で巡査として勤めていたことはあるけど、 東北地方なんて全然‥という感じみたいです。 また怨恨関係のセンもかなり薄い感じみたいです。 被害者が誰かわかったことで、さらにナゾが深まってるじゃん‥。

 しかし。時間の都合もあるからか、今西は 割とすぐに新たな 手がかりにたどり着きます。東北地方以外にも、 いわゆるズーズー弁ぽい話し方をする地域が存在するらしいのです。 それは出雲地方。出雲‥島根県‥そういえば、被害者の三木は 以前、島根県に勤めていたことがあったよな。‥そんな感じで 調査をしていたところ、今西は出雲地方に「亀嵩(かめだけ)」という 地名があること、そして三木はその亀嵩で巡査をしていたことが わかるのでした。ようやく、手がかりらしい 手がかりがッッ!

 さっそく亀嵩に飛ぶ今西でしたけど。でもやっぱり、何かの 手がかりになるような情報は得られない‥。 唯一の手がかりらしいことといえば、三木が ある一組の流浪の父子と関係したこと。病気の父親を療養所に送り、 その子どもを自分の子どものように育てようとしたことがあった と当時の記録に残っている程度です。 でもその子どものことは亀嵩の人たちも、 三木の養子も、全然知らないみたいです。‥ん?? というのが、 今西の心に引っかかったんですね。 (このへんで60分)

 ということで、この流浪の親子ですけど。どうやら石川県 上沼郡大畑村の出身とのことが明らかになります。 大畑村を訪ねた今西は そこで流浪の父子の秘密を知るのですが、 その内容は、我々には示されません。(これは後のお楽しみになります。)

 ところで。ストーリーの展開上、 どう考えても「こいつだろ? 犯人」としか思えない若者が出てきます。 音楽家の和賀(加藤剛)です。 誰がどう考えてもこいつが犯人で、たぶん「流浪の父子」の子どもなんだろ、 どうせ? ‥そう思ってしまうんですけど。 でも そのセンでいくには大きな障碍があって、それは あの流浪父子の苗字は「和賀」ではなくて「本浦」であること。 そして和賀の出身は石川県じゃなくて、大阪府であること。 これらが、戸籍謄本などを見てもハッキリそう書かれていること。 ここをどう崩すか、というのが推理小説的にはポイントになりそうなんですけど。

 ‥でも開始90分くらいから始まる 怒涛のクライマックスシーンに突入すると、 戸籍謄本のトリックとか、そのへんはもう どうでもいい些細なことに なってしまいますけどね。すごすぎ。


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つぶやき

原作を読んでないのでアレなんですけど。この映画は 「誰が犯人か」という点ではまったく推理モノになってないですね。 誰が犯人かというのは途中からもう明白な感じになっていて、 「何故?」といったあたりしか焦点になってないですから。

 んで、その「何故?」のところ。‥‥すごいなー。圧巻でした。 流浪の父子(加藤嘉, 春田)のシーンは良いですね。 どんな台詞よりも効果的で説得力があったと思います。 多少「あざといなー」とも思ったりもしましたけど、でも 心揺さぶられながら見入ってしまいました。

 犯人は逮捕されてないです(逮捕される直前? のところで映画は 終わっている)し、よって自白(答え合わせ)もしてないんですけど。 でも犯人が何を思い、何ゆえ犯行を犯してしまったのか‥。 それが十分に伝わってしまうというのは、なかなか凄いことだなと 思ってしまいました。

 羽後本荘からの急行「鳥海」の食堂車のシーン。 和賀英良が映画に初登場するシーンになるんですけど。 個人的には食堂車の風景が気になる‥。食堂車って使ったこと 一度もないのでよくわからないんですけど。 なんか結構広々としてる感じなのはガチなんでしょうか。 あるいは映画のセットだから広々とした感じになってるのかな?


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