(出典の明記がなく、ページ番号のみでの引用は 加藤詩子(2001)『一条さゆりの真実』新潮社. からのものです。映画だけ見ても何だかよくわからないことが多かったんですが、 この本をちょっとペラペラめくってみるだけで「ああ、なるほど」と気付くことは多かったです。 --- でも。この加藤2001はスゴい本ですね。弁天様にここまで骨拾ってもらったら、 本人的にもかなり満足じゃないかと思ってやみません)
見るまでは ストリッパーを主役に? 映画として大丈夫?! ‥と思ってたんですけど、なるほど。 一条さんへの対抗意識ムキ出しな伊佐山さんが映画的には主役なんですね。 (なお、一条さんは他の踊り子さんたちから「すさまじく「嫌われていた」」(p.199)らしい ですので、あの伊佐山さんの態度というのは一条さんに対する他の踊り子さんたちの ステレオタイプになっているんでしょうね。 一条さんがステージやってる最中に伊佐山さんが街中をブラブラしてるシーンについても 「あのお姉さんと一緒の小屋に乗ったら手入れに遭うでしょ‥(略)‥自分の出番でない時は 喫茶店に行って身を隠してましたもん」(p.219)。 伊佐山さんが一条さんに話しかけるシーンでの一条さんの冷たい対応も 当時、一条さんが「お高いからいじめられる」(p.203) の再現なんでしょうし‥。でもそのイヤな再現シーンを、本人に演じさせてる というのはスゴいですね。よくやるなあ‥。)
伊佐山さんはいいですね。伊佐山さんと絡んでくるヒモたちもいいですね。 なんか最初から最後まで、見入ってしまいました。 途中、伊佐山さんが牛乳を使ってキバりながら何かの練習をしているシーンがあって、 何やってるんだろう? と(ある程度の憶測はできるけど)思っていたんですが。 「膣の中に牛乳を含ませたスポンジを 挿入して彼女の真似をした踊り子がいたことは、彼女の主演映画『濡れた欲情』にも 出てくる」(p.208.) ‥‥一条さんの伝説の持ちネタ(?)「泉の滴り」のマネを練習してたんですね。 ということは映画の最後、伊佐山さんの秘部から飛び出してくるモノもそのスポンジと いうことですね。なるほどガッテンしてしまいました。
伊佐山さんもスゴく良かったんですけど。一条さんもスゴいですね。 ストリップ芸を映画で見せられてもなあ‥と見る前は思ってたんですけど。 ロウソクショーの模様は圧巻ですね。それと伊佐山さんもマネしようとしてた「泉の滴り」。 映画で見てても、何というか、一種異様な切迫感があるのは何なんだろうと思ったんですけど。 「見るたびに感動にうたれた」(p.208;駒田)、 「もう本当にありがたい雰囲気に飲み込まれて、手を合わしたくなるような神々しさを 感じるんです。こっちも見せていただく、そんな気持ちになりました」(p.211;一色)、 「芸人を超えて菩薩の姿」(p.211;小沢) 「僕の頭脳には数百の観客の眼も声援もなく、ただ一本の指先に全神経が集中させられた思いでした。 ああ、このままで一時間でも、二時間でも……」(p.205)‥‥ なんかもう、欲情を催すとかのレベルとは違う次元に突入してるような感じですね。 何なんでしょう。
(^_^;;
DMM通販でも、マーケットプレイス頼み[URL]な感じですので、うーむ。現状は動画配信一択という感じでしょうか。