[Table of Contents]あらすじ
「これは赤線が廃止される前、
昭和三十年頃の物語りである」
‥1955(昭和30)年頃の正月の、玉の井[Wikipedia]にある小福屋という店を
舞台にして、そこに勤める女たちの 基本的には一日(?)の
物語です。(少なくとも、開始15分からは最後まで同じ日のはず。)
女たちの物語ということで、女それぞれの話がありますけど、
そのぶん、それぞれの登場人物が担当するエピソードは
短めです。全体として雰囲気は よく出ていると思いますし、
そういう点では楽しめますが。ですけど、
特定の女優に注目しようとすると ちょっと食い足りないかなー。
公子(芹)。
生娘から始めて2年後、結婚して赤線から去ったんですけど。
‥‥でも彼女の身体はもう普通の人とは違ってしまったようです。
誠実な旦那さんとの生活にすぐ不満を感じ、
新婚旅行の直後 すぐ赤線に戻ってきてしまいます。
直子(丘)。
正月の新記録狙い。
2年前の正月に繁子があげた店の記録「一日26人斬り」を破るべく、
ひたすら仕事に励みます。
繁子(中島)。昔は売れっ子だったようですが、
飽きられたか客が減り、店替わらないかと言われてるようです。
自殺したがってるみたいですけど する勇気がない的な?
そして、シマ子(宮下)。
内股に花札の刺青をしています。なんでかと言えば、
バクチ打ちの志波(蟹江)に入れあげているから。
稼いだお金をほとんど全部、志波に貢いでます。
とにかくヤクザ者が好きで好きで仕方ないみたいですね‥
[Table of Contents]つぶやき
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最初に「出演」を見て、正直「おいおいおい。こんなに人出して
大丈夫かよ」とちょっと不安になりました
(^_^;
-
あちこちに挿入されている滝田ゆうさんの絵が、なんか
効果的ですね。非常に風情があります。‥というか、あの絵は
逆に風情がありすぎて「いいのか? 不当に美化しすぎてないか??」と
不安になってくるほどです。
なお本作中で使用されている滝田ゆうさんの絵(タマエの物語)は
滝田ゆう(1987)「玉の井セレナーデ」
『滝田ゆう作品集 裏町セレナーデ』双葉社. pp.45--55. ですね。
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客をあげる前に、火鉢で秘密の場所を
数分あぶる「股火鉢」をすると 客の発射が早まり、客を早く
済ますことができる‥その話を 最初は笑って聞いていた
直子が、いつしか股火鉢を実践するようになっていて、
25人目の客がアレをしながら「熱! 熱!」と言い続けてたのは、
見てて、ちょっと笑ってしまいました。
どんだけ 炙ったんだよ! という感じですね。
-
ああ、あと「ぬけられます」の看板。この映画を見るまで全然知らなかったんですけど、
どうやら、罠みたいですね。玉の井は私娼街ということもあって(?)ゴミゴミしていて、
どの道をどう行ったらどこに行けるかが全然わからない。そこでこの看板ですよ。
この看板を見て「おお、こっちか」と そちらに進んでも、でもやっぱり抜けられなくて、
そこにあるのは店ばかり‥。つまり客引きの道具なんですね。へー。
ちなみに、滝田ゆうさんの作品を見ると、「ちかみち」という看板も
「ぬけられます」同様、あちこちにあったみたいです。
-
「ぬけられます」といえば。公子は結婚して玉の井から「ぬけられます」かと思ったら、
結局は「ぬけられません」な感じになっちゃってましたけど。実はこれって
「ぬけられます」の看板と同じじゃん! ‥というオチですよねたぶん。
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シマ子、志波が打とうとしたヒロポンの容器を「こんなもの!」と投げつけ、さらに
足の裏を血だらけにしながら踏みつけ壊してましたけど。
‥あれ、足の裏からヒロポン回ってしまわないのか? なんて、どうでもいいことを
思いながら見てました。
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シマ子の情夫・志波を演じる蟹江さん。
‥‥じぇじぇじぇ!! なんか、かっけーぞ!
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