シリーズ第9作(?)です。"?"付きなのは、 本作を「渡り鳥」に入れる場合と、入れない場合があるみたいだからです。
舞台は高松。
羽衣建設の若社長・松山(小高)と、 ヤクザ組長・筧の娘ミサト(南田)の結婚式から物語は始まります。 しかしその直後、ミサトの父、すなわち筧組長が自動車事故で急死します。 単なる事故死? 暗殺?? 敵対する宇多が怪しい? ‥詳細は不明ながら、その時から 宇多組の愚連隊が筧組の縄張りを我が物顔にのさばって、 筧組の若い衆は鬱憤がたまってます。しかし組の代貸から、 亡き組長の初七日が過ぎるまでは‥と言われてガマンしてます。
そんな中。以前、筧組の後継者とも目されていたことがあった ヒロシ(通称「ハリケーンのヒロシ」。小林)が帰ってくるのです。
そんなヒロシにミサトは意外なことを告げます。父が殺されたのは、 自分が松山と結婚したからだと。‥といっても、自分がヤリ手の若社長と 結婚したから、それで筧組に経済力がついたと思われたことが今回の事件に つながった(‥しかし松山は筧組に資金提供する気もないし、そもそも ヤクザが嫌いで筧組とも不仲というのが実際)、という ミサトの憶測にすぎない話ですけど。
またヒロシの出現によって、いろんな人たちが動き出します。 すでに筧組長が亡くなった直後から筧組、羽衣建設への攻勢を強める 宇多組は、流れ者の用心棒・陣内(葉山)が なんか備えたりしてます。他方、 次郎(和田)など筧組の面々は ヒロシを旗頭にして宇多組への殴り込みを 考えたりしてます。しかし残念。 次郎らとヒロシの話し合いは決裂してしまいます。 仕方なく、筧組の江崎は単身 宇多組長暗殺を企みますが、逆に その場に居合わせたヒロシに阻止されてしまいます。んー。
さて。宇多組の羽衣建設への攻勢ですけど、ヤクザには絶対屈服しないとの 姿勢をみせる松山社長の頑張りがあったらしく、それゆえ、なかなか 攻勢に効果が出ず、宇多組もだんだん焦れてきます。さらに、じつは 筧組長の死因をいろいろ嗅ぎまわっていたらしいヒロシの存在も、 宇多らにとっては目障りで仕方ありません。そこで。 宇多組はかなり思い切った手を取ることにするのです。 まず陣内に指令‥じゃなくて「お願い」が出ます。ヒロシを消せ、と。
海岸通りの松林。そこがヒロシと陣内の待ち合わせ場所です。 ‥しかし。そこには他にも人がいたのです。 筧組の代貸と、次郎です。代貸はじつは宇多組に内通しており、 宇多を消すと見せかけて、次郎に松山を処分させようとしたのです。 しかし代貸の企みは失敗します。待ち合わせのためそこを通りかかった ヒロシに松山を逃がされ、さらに代貸は陣内に射殺されちゃうのでした。 そしていよいよ両者の対決?! ‥と思いきや。 筧組組長暗殺犯は宇多本人であること、そして 陣内は過去ヒロシにやられたことがあり、 そのリベンジを狙っていることが明らかになったところで パトカーの音が。よって対決は持越しです。
かくて筧組組長殺しの犯人が宇多と決まったわけですけど。その宇多は、 ほとぼりをさますため しばらく香港に行くことを考えはじめます。 他方、海岸通の一件ののち宇多組に拉致された次郎は 宇多組によるリンチの末、 瀕死な状態で戻ってきます。‥さあ、これで準備は完了です。 いよいよヒロシの堪忍袋の緒が切れるわけですね。ただ、 それに陣内がどう絡むかというのが気になるところですけど‥
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